がらくた散らばる部屋の中　僕は心消えた王子様
君が居なくなったあの日から　全て…　全て…


出逢ったのは　ささやかな偶然
広い世界の　ほんの隅っこ
売れない物書き　紡いだ物語
君は手にして　くすりと微笑んだ

歳月が過ぎ　やがて僕らは　互いへの愛を信じ
暖かな春　夏の陽射しの中も　共に歩いた

言の葉散らばる紙の束　僕は君にだけの王子様
君の為になら捧げよう　僕の全て…　全て…


あの日の出来事　ささやかな諍い
狭いベッドの　ほんの隅っこ
抱いた哀しみ　手を差し伸べた僕
君はほどいて　クスリと微睡んだ

還らぬ痛み　泣き叫ぶ僕　信じた愛は何処へ？
枯葉舞う秋　寒空の冬の中　凍える心

がらくた散らばる部屋の中　僕は心消えたオウジサマ？
君が居ないのに僕はどうして　此処に…　此処に…？


歳月が過ぎ　君の記憶が　薄れていくのが辛いけど
色褪せた君の写真に　今日も語り掛けよう

がらくた散らばる部屋の中　僕は君の為の墓守り人（おうじさま）
全て捧げようと誓ったのに　独り生き永らえている罪
言の葉散らばる紙の束　僕は君の為の処刑人（おうじさま）
君が愛した物語も今は　何一つ紡げなくなった
愛する君を救えなかった　罪を生きて償う罪悪人（おうじさま）…


歳月が過ぎ　やがて僕も　命尽き果てる日が来るのなら
最期の祈り　どうかもう一度　お願いだから君に逢わせて…