海が見たいと 君が言った
僕たちの街に 海はない
僕は考えて 次の日
自転車に乗り 君の家

ふしぎそうな君を後ろに乗せ
無言でペダルをこいだ
背中が全部心臓みたいで
鼓動が伝わらないようにと

明け方の湖で自転車ををとめた
君は白いワンピース翻して
波打ち際へ走った
明け方のオレンジ色に染まる湖面
君を迎えにゆっくり歩いた
脱ぎ捨てたサンダルを拾った

これが僕のあげられるぜんぶ
うみのないまちのなんでもないひ

海みたいだと 君が言った
砂浜の君は 嬉しそうに
僕の手を握り 走る走る
君につられて とびこんだ

明けの空を映す波紋残る湖面
君のスカートが濡れる
水飛沫の冷たさ
薄紅から青へと変わる空
冷たいねと弾む君の声
海じゃなくてごめんとつぶやいた

これが僕のもっているぜんぶ
うみのないまちのなんでもないひ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

現状無題(考えてくだされば嬉しいです)

ふと思いついた田舎の町のある青春を切り取ってみました。
この詩に音をつけてくださる方、ならびにイメージイラストを
描いてくださる方がいらっしゃったら嬉しいです。
よいご縁をお待ちしております。

閲覧数:104

投稿日:2023/06/06 21:12:21

文字数:363文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました