なんであんな顔したの?



聞きたいけれど聞けない自分。

あれから数日が過ぎ、青いのは私に付きまとってくる。

今ではもの凄い人気を誇っている。

そんな奴が何故、私に付きまとってくるのかがサッパリ解らない。

屋上でのお昼ご飯の中に入っていたウインナーをグサリと刺す。

「おいおい、そんな怖ぇことすんなよ。」

「そーだよォ。ちゃんと美味しく食べなきゃ!!」

私の行為を批判するクオとリン。

その刺したウインナーを口に咥えて食べる。

「だって、このウインナーが青いのに見えて仕方ないわ。
本当にムカつく野郎だわ。」

「ああ、あの始音 カイトって言う奴だな。
今日も中庭で女子どもにチヤホヤされてたぞ。」

とつまんなさそうにレンが言う。

「その人ってさー、ミクのこと好きなんじゃないのぉー?」

冗談っぽく言って面白がるリン。

「んなわけ、ねぇよ!」

全力否定するクオがご飯を掻きこむ。

「そうよ、私がモテたらこの世の女、すべてがモテモテよ。」

私は腰を浮かして立ちあがる。

「えぇっ。ミク、何処行くの?怒っちゃった?」

「こんなくだらない事で怒る訳ないでしょう。
ちょっと売店でお茶を買ってくるわ。」

キィっと重いドアを開けて階段を下りる。

少しお昼の時間がずれていてもまだ売店はにぎわっていた。

さっさと帰ろうと思いお茶を手にとってレジへと向かう…途中に誰かとぶつかった。

「「すいません。」」

顔を見合わせた瞬間、青い瞳が目に飛び込んできた。





…………………………始音 カイト





しかし私はお茶を持ったまま買い計を済ませた。





何事も無かったかのように。








何を動揺してるんだ、僕は。

もう、遊びにしようと決めたじゃないか。

どの女も顔と金だけで寄って来やがる。


臭い香水。

開け過ぎたボタン。

短いスカートから見える素足。


どれも観飽きた。

気分が悪くなるくらいに。


唯一愛した女も皆と同じ格好をしていた。

…僕に寄ってきた理由も。


そして…………僕を裏切った。








階段の最後の所でぐったりする。

一体なんだったんだ?

吐き気がこみ上げてくる自分の胃。

お茶を一口飲みそれを洗い流す。

そしてまた重いドアを開けた。

「あ、おっかえりー!!」

太陽もリンの笑顔も眩しかった。



リン、なんでそんな素直に笑えるの?



不思議で仕方が無かった。

同じ苦しみを味わった仲間に何故、こんなに差が出来るのかが。

そしてリンはこう答えた。

「だって嬉しい時に笑うの。
泣きたい時に泣くの。
それが許されるから頬の筋肉と涙があるんでしょ?
リンはワガママって言われるケド本当の感情だもん!
笑って居たら誰かの悪口も出てこない。
それは向うも笑って応えてくれるから!!」

その時のリンの笑みは本当に素敵であった。


僻んでる自分と全然違う…。



リンのようになりたくて。

レンのようにかっこよくなりたくて。

クオのように優しくなりたくて。



無理をしても私は笑う。

「ただいま。」


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【狂おしいほど】大きな箱より小さな箱を。【かき回して】

どどどどどど、どうですかね?

こういうの初めてで解らないんですよね。

なんかアドバイスなどあればコメを下さい!!


■いつも観て頂いている皆さん。
光栄です(●≧□≦)ノシ
大好きです!
そしてありがとう。

閲覧数:312

投稿日:2011/03/05 10:53:43

文字数:1,322文字

カテゴリ:小説

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