叶わぬ夢

あの日僕は思い知らされた
人間の無力さを　人間の脆さを
そうあの日　君の終わりを知った時
僕の世界は真っ暗になった

いつも傍にいた君
当たり前って怖いよね
無くなるって分かった瞬間の
あの絶望感　想像してなかった

なんで君は笑っていたの？
一番辛いのは君のはずなのに
ごめんね　僕は笑えなかった
涙で君が滲んで見えた



あの日から僕は一人になると
涙が溢れて止まらなかった
何も出来ない無力な僕は
ただ神様とやらに泣きついた



あの日から僕は怖かった
近づいてくる　君の終わりが
でも僕には　助ける事が出来無くて
僕は無力さをただ恨んだ

それでも笑った君
僕は余計に許せなくて
自分の前では泣いて欲しかった
ただ僕の前　そこだけでいいんだ

どうすれば助けてくれる？
神様はなんでも出来るはずなのに
お願いです　叶う事が無理なら
僕を一緒に殺して下さい


そんなとき君が初めて
僕の前で泣いたんだ
怖いと　死にたくないと
まだ君といたいと
泣き叫ぶ君を見て僕はただ
抱きしめることしか出来なかった


夢見てしまった
助けたいと　まだ君と一緒にいたいと
叶わぬ夢と分りながらも
僕は君がいなくては駄目なんだよ



でも君は遠くへ行ってしまった
皮肉にも感じるあの青空に
何もできない僕はただ
悲しさを吐き捨てるように叫んだ



君は言ったね
私がいなくなったら
新しい人を見つけてさ
僕には幸せになれと

でも無理だよ
僕は君しか愛せない
忘れられるわけがないんだ　

だって


こうやって君を想っている時間が



僕にとっては幸せだから