さっきの少女とお茶をして別れた後も、私は今まで通り道に沿って歩いていた、はずなのに、なぜか森の中に迷い込んでしまった。

そんな中、私は一つの分かれ道で、どちらに進めばこの森を抜けることが出来るのか、悩んでいた。
――私の身には、どっち?

すると、どこからか声が聞こえてきた。

『あっちそっちそれともこっち?優柔不断なお嬢さん』

私を誘う声は深い森にこだまする。
その謎めいた女性の声は、続ける。

『だけどそれは私も同じよね。あっちもそっちも歩く道だもの』

ここまで言った所で私は、この声が上の方から聞えてきていることに気がついた。
見上げると、分かれ道の真ん中にある枯れ木の枝に、美しい猫が座っていた。

それはいいとして、私は彼女の言っていることがいまいちよくわからず、首を傾げたら、彼女は私に相談するかのように言ってきた。

『ああ、喜びや悲しみや愛しさまで』

私は彼女の言いたいことを雰囲気でなんとなく読みとり、彼女に言い返す。
――きっと、この人も唄が大好きなのよね。
『唄に…したいものを全部、塗り重ねていったの?』

この言葉を聞いた彼女は、少しだけ顔を明るくして続けた。

『そうよ。そうしたら、最初に求めていたものが、何かわからなくなってきてしまって…』

私は、もう何もなくなってしまったような彼女の表情を見て、少し心配になった。
――でも、彼女にもきっと、何かがあるはず…!

『最後に残ったものはあるの?』

そう私が聞くと、彼女は悲しそうな顔をしながらも答えた。

『…もちろんあるわ。でもそれは、透明な、得体のしれない音楽と…』

『無個性の残骸もあるのよね?』

彼女は私の言葉を聞き、また少し悲しそうな顔をしたけれど、開き直ったように柔らかい笑みを浮かべ、澄んだ声で言った。

『でも、もういいわ。あなたに出会って分かったわ』

始めの方はずっと、彼女はどこか寂しそうな顔をしていた。
でも今はもう、何かを見つけられたようで、何の迷いもないような顔に、変わっていた。

少し安心した私は、今度は自分の行く道についても考えながら、話を続けた。

『だって、それを芸術と呼べるのかは』

彼女が言うのに続けて、私も言う。

『誰にも分からないものね♪』

『ええ。頭の中はゴチャゴチャでも、気持ちが透明なのも悪くはないわ』

――彼女の心の中のモヤモヤは、もう綺麗すっきり晴れたようでよかったわ!

そう感じた私は次は自分の番だと思い、私の目の前にある分かれ道をもう一度見る。
どちらの道も、霧が濃くて先は見えない。

――右と左、どちらの進もうかしら…。

少し、そのまま考えていた私だが、ずっと立ち止まっていても何も始まらないと思い、決意を決めて彼女に言った。

『決めた、私は決めたわ。ー…私の進む道は、左の道…!』

『…そう、決めたのね。自分の決めた道をまっすぐ進みなさい』

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Alice in Musicland-lnvisible Cat-【自己解釈】

お久しぶりです><

約1ヶ月も投稿してなかったなんてことは、絶対に気のせいです!

この解釈もいよいよ終盤に入ってきます。。
時間がかかったけど、最後の2話(?)はできるだけ早く
投稿できるように頑張ります><

偉大なるAlice in Musicland本家様↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15108950

閲覧数:153

投稿日:2012/06/09 06:55:25

文字数:1,214文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 姉音香凛

    姉音香凛

    その他

    続編ktkr!待ってたぜ!

    ここらへんは全く解釈出来なかったわー・・・orz
    猫ルカさんイイネ!!←
    ミクさんも役に立ったみたいだし、よかったよかった!
    その道の先はあの人が待っているのだよミクさん!((

    あ、あと誤字…「いまいちわからないず」になってるぜ!

    ブクマもらってくねー!ノシ

    2012/06/09 06:46:28

    • 亜梨亜

      亜梨亜

      おぉ、読んでくださってマジありがとう;;

      私もここら辺の解釈はできてないw
      ビックリするほど無理やりまとめてしまったΣ(゜Д゜lll)

      うぉ…!マジか^^;
      昨日めっちゃ急いで打ってたからきずかなかったw
      教えてくれてありがとう><
      なおしときます!

      おぉ、ブクマまで…
      ホントにありがとう><

      どうでもいいけど、早置きなんだね!

      2012/06/09 06:54:36

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