伝えたい思い　届かずに
貴方は誰かと消えていった…

格子の窓から眺めた夜空(ソラ)は
悲しくなるくらい綺麗で
ふと、すれ違った貴方と

目が合う　火花　ぶつかり合う
名前も　知らない　貴方
好きになってしまった

過ごした幾つもの夜
あの刻(とき)はもう戻らないの？
貴方の背に触れる感触
体温(ぬくもり)だけが、この手に残ったまま

格子の窓から　伸ばした両腕(ウデ)は
虚しく空を切ったようで
もう、何も残っていない

目が合う　瞬間(とき)　身体に走った
名前だけ　知ってた　感情(こころ)
この人だけ愛している

流れた幾つもの夜
この刻(とき)はもう巻き戻せない
貴方の手が触れた感触
暖かい　大好き　それだけ溢れだす

夜の花吹雪の中で
貴方と出逢い　紡いだあの時間
暑く蒸した部屋の中で
求めあった　重ねたあの時間
赤い紅葉舞う中で
月を眺め　見つめたあの時間
冷たい雪の中で
貴方を待つ　独りのこの時間

過ごした幾つもの夜
あの刻(とき)はもう戻らないの？
貴方の背に触れる感触
体温(ぬくもり)だけが、この手に残ったまま

流れた幾つもの夜
この刻(とき)はもう巻き戻せない
貴方の手が触れた感触
暖かい　大好き　それだけ溢れだす

涙流す　だけで　ここから動けない
囚われた　桃色の髪の遊女(おとめ)