湖に深く深く沈んでいく音色は
包みを開けてもらえなかった贈り物
濡れそぼつリボンに巻き付かれては
行き場所を失って彷徨っている
俯いたままの首元に輝いた光は
二人だけの秘密を鮮やかに反射して
途切れていく未来が嘘みたいだった
幾つものトワに似た最後のページ
張りつめた冷たい水の重み知らずに
今でも暗闇では鳥がざわめきを繰り返す
引きずり込まれることも知らずに歌えば
見つけた誰かが同じように喚いてる
地図に無い場所なんてどこにでもあるのに
山奥に遠く遠く眠っている言葉は
春路を待ってもらえなかった落とし物
ひとひらの花弁に付きまとわれて
負う荷物が消え去って狼狽えている
棚引いたままの胸元に溢るる涙は
二人だけの破滅を軽やかに遵守して
千切れていく去来が偽みたいだった
交わすことトワにせず回顧のケージ
煮えたぎり赤らむ岩の熱さ知らずに
今更穴蔵では虫がこじ開けた戯れ言
挽き擦り下ろされ言葉忘れて謳えば
見かねた誰かが同じように傾いでる
未知の無い人なんてどこまでもないのに
知ることと知らすこと情けへの報い
愛でること茹でること熱さへの病い
誘うこと惑うこと妬みへの心得
厭うこと忌まわしき誹りへの謗法
安らぎのために噛み千切る心根を
安寧を求め蹴り殴る稚拙さを
頑丈な意志に費やす雄弁な虚無を
足跡を彩った小さな蟻の亡骸を
嵐のようなため息は止められないのに
笑顔で紡がれる鎖は解けなくなった
遺物を天にかざせば全て終わると信じ
何も得ず時計の止まる音だけが響いた
なんのためなんのためその唇は
なんのためなんのためその語らいは
なんのためなんのためその指先は
なんのためなんのためその眼差しは
張りつめた冷たい水の重み知らずに
今でも暗闇では鳥がざわめきを繰り返す
引きずり込まれることも知らずに歌えば
見つけた誰かが同じように喚いてる
地図に無い場所なんてどこにでもあるのに
未知の無い人なんてどこまでもないのに
枷の無い意地なんていつまでも問うのに
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