「おやすみ、リン」
「おやすみなさい。パパ、ママ…」
微笑みかけられ、薄っぺらい笑みを浮かべ就寝の挨拶を告げる
くるりと両親に背を向ければ、もう表情は消えていて
階段を上がりだだっ広い廊下を最奥にある自分の部屋へと足早に歩いていく
パパ、ママ
せいぜいいい夢を見ていて?
ここからは…
子供の時間、なんだから…
ロミオとシンデレラ鏡音ver. 1【自己解釈】
3年前…
「リンお嬢様、どこにいらっしゃるのです」
家庭教師の困り果てた呼び掛けが廊下に虚しくこだまする。
その返答が返ることは、ない。
明るい外とは裏腹に、埃っぽく薄暗い物置の窓にそっと白い手が伸びる。
カシャン、と音を立てて鍵が外れるとその手は窓の取っ手へと移動し慎重に慎重にそれを押し開く。
陰気なその部屋に外の爽やかな風が吹き込むと亜麻色の髪は輝きを帯びてなびいた。
次にその両手は窓のふちを捉え踏み込んだ少女の体重を軽々と支え、少女は窓枠に脚をかけ乗ってしまうと外にその脚を放り出すようにして座った。
―そして、真下にいるシーツの入った籠を運ぶ少年を少女の目は捉える。
「レンッ」
その言葉を口火に少女は弾けるように窓の外へと自らの体を放る。
少年はその行動を見るや否や少女が落ちてくるであろう場所に走り出し両腕を広げる。
ドサッ…と鈍い音がして少女を抱えたまま少年は芝生へと倒れこむ。
「二階から飛び降りるなんて…無茶しすぎ…」
大の字になって横たわりながら苦笑い混じりに少年はそう言った。
そんなことは気にも留めずに少女は真っ白なワンピースを着ていたことを後悔しつつ、それについた草やら埃やらを掃える限りで掃いながらむくりと体を起こす。
「そんなことよりも、レンってばもっとカッコよくキャッチできないの?
一緒になって倒れてどーすんのよ」
納得いかなそうに腕組みし眉を寄せる少女を見上げつつ少年も体を起こした。
彼女が自分の話を聞かないことなんてもう何年も前からわかっていることであり、特に文句を言うことでもない。言ったとして後が面倒になるだけなのも、もうわかりきっている。
「無茶言うな、こっちは必死だったんだぞ」
少年は自らに付いた泥よりも先に洗いたてのシーツを拾い上げ草を掃い、汚れがないか入念にチェックしていく。
そんな様子を横目で見ながら、少女はますます眉間の皺を深めていく。
「…もうっ
仕事と私の相手、どっちが大事なのよ」
「仕事」
「……っ」
あまりの即答ぶりに少女は思わず言葉を詰まらせる。
そんな少女には目もくれずにせっせとシーツを拾い上げては点検し籠に収めていく作業を終えた後、ようやく少年は少女の方を見た。
「大体リン、今日は家庭教師が来る日だろ?
こんなとこで油売ってていいのかよ」
「いいのよ、家庭教師なんて。
パパの言いつけで勝手に来ているだけだわ。」
少年―もといレンの問いかけに少女―もといリンは特に悪びれた様子も無く、むしろ胸を張ってそう言い放つ。
あまりの潔さにレンは一瞬呆気にとられるも悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「憐れ、家庭教師。
じゃじゃ馬姫が行方眩ませてるおかげで今頃生きた心地がしてないだろーな。」
「誰がじゃじゃ馬よ、誰が」
可笑しそうに笑うレンの頭ををリンは小突く。
ばちんと視線が合ってしまえば、ふたりして笑い声をあげた。
屈託のない笑みは、大人ぶっていようとやっぱり14の子供らしい笑顔で。
嫌味を言うレンに怒ったような表情や切り返しをしていてもその笑顔がリンにはたまらなく眩しく、愛しく思えていた。
「まぁ、リン!
貴女ったらこんなところにいたの」
そんな笑い声を甲高い、けれどどこか気品のある声が遮る
途端二人、特にリンの表情に緊張が走った
「ママ…」
振り返った先にいる声の通り上品な女性の方を見て、リンは掠れた声でそう言った
母親はまっすぐ二人の方へと足を運ぶと、リンの手首を掴んだ
「どうして部屋にいないの。
今日は家庭教師の先生がいらっしゃるって知っていたでしょう。
それにその服、どうしたの?泥だらけじゃない。
折角パパが海外で買ってきてくれたものなのに。」
リンが何か言葉を言う間も与えずに、つらつらと母親は言葉を並べる
リンはただ表情を曇らせて俯いたままだ
リンの服から視線を逸らした後、母親の目はリンと同じく、いやそれ以上に泥や草で汚れているレンをとらえた。
するとレンは慌てて一礼するも、母親はまるで嫌なものを見るような目つきでレンを見据える。
「リンを貴方の遊びに巻き込むのはやめて頂戴。
大体貴方、今は仕事中の筈でしょう。早く持ち場にお戻りなさい。」
「ママ、違うの。レンは…」
「申し訳ありません、奥様…」
リンの言葉に被せて、レンは深く頭を下げ謝罪の言葉を口にした
母親はわかればいいのよ、とだけ言うとリンの腕を引き歩き出す
どうして?どうして謝るの。
レンは悪くないのに
「ママ、巻き込んだのは私よ。
レンじゃないわ」
そう言ってみても、ママは聞いてなんてくれない。
振り返って申し訳なさそうにレンを見ると「いいんだ、気にするな」、と言うように力無く微笑んでみせてくれた。
レンは分かってたのね、ママの性質、場の治め方
でも私はそんなのいらないの
こんな狭苦しい世界もいらない
ねぇ、望んではいけないことだけど
どんなに焦がれても手は届かないかもしれないけれど
レン、貴方に連れ出して欲しい
こんなつまらない世界から
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