こんなはずじゃ(nightmare)

放課後のチャイム合図に　今日も君をげた箱で待つ
いつもと変わらない　二人の帰り道なのに
俺の横を通り過ぎて　足早に校門を抜ける
君の視線の先　何でアイツがいるんだよ

どーなってんの？

アイツ見つけたときの君の　安心したような
はにかむような笑顔　俺に見せたことあったっけ？
ずっと隣にいたのは　他でもなくこの俺なのに
足が動かないんだ　声すら出てこないんだよ

どーなってんの？
どーしちゃったんだよ？

君とはただの幼馴染で　好きとか嫌いとかじゃなくて
単に家が近いから一緒に通ってただけだし
なのにこんなにテンパっていて　頭の中は真っ白なわけで

"これなんて悪夢？"

そんなの嘘だよって言ってくれないか
悪い夢だよって笑ってくれないか
見えない鎖で縛られた俺の傍で
誰かが笑う「お前に何ができる」
冷たい刃が触れる「どうせ無駄なことさ」

こんなはずじゃナイトメア


今朝も君と並ぶ歩道 ぎこちないおはようの挨拶
君は不思議そうに　無邪気に覗きこむけど
君のその笑顔はやっぱ　アイツのときと違ってる
鎖が絡まって　俺はまた動けないよ

どーなってんの？
どーしちゃったんだよ？

どうやら俺は君を勝手に　自分のモノにしていたみたいで
他の誰かのとこに行くなんて　想像すらしてなくて
思えばそれは当然のことで　だって「俺はただの幼馴染」

"これなんて悪夢？"

今さらこの関係壊したくないから
嫌われるくらいならいっそこのままでいい
こんなかっこ悪いとこ見せられないし

ちっぽけなプライド「捨てられないね」
握りしめるだけ「自己満足だね」

こんなはずじゃナイトメア



いつもと変わらない振りなのは　俺だけじゃないね
時折曇る横顔　瞳に滲む涙のあと　気付かないわけない
きみの笑顔だけは守りたいよ　きっとそれが俺の役目だから　
だって俺は


めちゃくちゃかっこ悪いとこ見せるから
呆れてもいいよ　笑ってくれないか
涙をごまかすくらいならできるから

君ことを
俺はずっと
これは嘘じゃナイトメア