遠い緋色
いま空虚をただよう
なつかしい方角へ沈む

かげりに焦った
まだなけなしの思い出たち
きみが誘えば
みんなうつろな目をこらす
切れた街灯を数えながら
さまよって

遠いヒーロー
その途切れた影に
あくびをうつされて

傷の痛みも　成長痛も
どうせおんなじさ！
赤い針まで流れ着いたら
だれにも言えないことだけで
頭の中うめつくされてしまいそうだ

夜にみる　血まみれの夢
旅支度しながら
きみを待っているけど
なんにも知らなくたって　ぼくは
ほら　幸せ
大きくない両手はいらない
切り落としてしまえ
むかえの来ない
無意味な日々は
これで
おわりだ

忘れても
まぶたのウラは
冷たくて温かい
目覚めたら
死にたくなる
また死にたくなる

取り戻したもの全部
持っていけるかな
預かりものばかり
こぼれていくのは
悲しい？
大きくない両手に
イラついてしまうことさえも
あきらめきれない心のウソ？
どうしようもない眠気を
覚ますのはいつだって幻
すがるように
また晴れる空に
きみを重ねたら、