あぁ、神様。
私はあなたへ、一生感謝し続けます…。





森の奥に、ある夫婦が暮らしていた。

夫婦の間には、可愛らしい女の子が生まれていたが、彼女は3つを迎える前に亡くなった。

―母親の育児放棄が原因だとか。

しばらくしたある日、その母親…元母親は、森の中に果物を採りに行った。

すると大木の木陰のところに、輝く果実が2つ、あるではないか。

彼女は喜んで、その2つの果実を抱えて家へ帰り急いだ。

―それが熊の大切な果実だとも知らず。

「あの人、喜んでくれるかしら?」

彼女は小走りをしながら呟く。

ガサガサッ ガサガサッ

変な音がして後ろを振り向くと、熊が彼女を追い掛けて来ていた。

彼女は、走る。

走って走って、熊から逃げる。

…本当は彼女も分かっていた。

この2つの果実は、あの熊の大切なものだということを。

だけで彼女は走る。

遂にたどり着いた我が家。

だけれど、熊はもう真後ろまで来ていて…





「おかえり。」

家の中へ入れば、優しい男の声が彼女を包む。

しかし、彼女の手に抱えられているものを見るなり、彼は血相を変えた。

「返してきなさい?この子たちは僕らの子どもではないよ?」

彼女に抱き抱えられていたもの、それは2人の赤ちゃんだった。

彼女は、赤ちゃんをさらってきたのだ。

「ほら、返しに行こう?」

彼が優しく声をかけた瞬間、彼女は泣きながらその場に崩れこんだ。

嗚咽混じりに、彼へ告げる。





「もう、熊(母親)は死んだのよ!?」





森の奥の小さな家の扉の前、ミルクの入ったビンを握った女が1人、倒れていた。

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0.原罪

ミクによる原罪の章ですね´`


ここからすべて始まります…

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投稿日:2011/11/28 22:28:17

文字数:699文字

カテゴリ:小説

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