何もない日には意味のない考えごとが頭を巡る
『死んだらどうなる?』
口癖のように呟いた『死にたい』というその台詞には
そこまで本気じゃない

ねえ目の前のことには適当 そのくせ口を開く度に
大層な未来を語って胡坐かいているんだ
ただ誰かに見透かされること それが本当に怖かった
だから出来るだけ一人で居た

『いっそのこと楽になろう』
何回も浮かんでは掻き消していく
生存本能が腕を痛いくらいに掴んでいる
離さない 逃がさない
呼吸を続ける度罪を重ねるような不安が
罪悪感がいっぱいだった
許してほしい 一体誰に?

いつも誰にも見向きされない
居ても居なくても変わらない 存在価値がない
そのくせこの嫌な場所から逃げようとすると足止めされる
ほっといてくれない世界

もうはち切れそうなこの感情 これだけのエネルギーなら
なんだって出来る筈だ 無駄にしたくない
だけどどれだけ踏ん張っても身体は付いてこれなかった
何をしたって無駄なんだ全部

最低な世界だ 誰にも会わなければよかった
一人で居ればよかった
そして誰にも知られずに朽ち果てて消えたいな
呼吸は続いているよ
息を止めても心臓はまだ動きを止めてくれない
何も出来ない 何もしたくないよ

まだ 僕はまだ 僕はまだ生きている

感情と裏腹に生きるために生きている
大きく息を吸って自分を確かめる
まだ身体は動く 生きている

ビルの屋上であと一歩踏み出せば楽になるだろう
でもきっと踏み出した瞬間後悔するだろう
死ぬ勇気のないこの感情 生きる勇気もないけれど
今僕はこの場所に立っている

漠然としている死の感覚を手探るけれど
掴めそうで掴めない
こんな近くに潜んでいて その時は突然だ
僕らは気付けない
生きていることすら曖昧で適当だったんじゃないか
零れる雫

朝が来るその度 感情を少しずつ落としていく
やがて虚無になる頃に
生きていたとしても人として死んでいく 戻れない
どうかまだこの声が届くうちに引き返してほしい
こちら側には来ないで
僕のことなら大丈夫だからさ

まだ 僕はまだ 僕はまだ生きている

感情がなくなって何も価値を見出せず
肉体は衰えて付いてこなくなる
そんなザマでも生きている

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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生と死と感情と

閲覧数:271

投稿日:2019/10/13 18:59:41

文字数:934文字

カテゴリ:歌詞

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