「ルッカー!出かけよー!」
「別にいいわよ」
よっしゃぁあああ!!とがくぽが叫んでいる。
何をそんなに喜んでいるのかしら?とくに何もしていないのだけど…
「んで、どこ行く?どこ行く??」
目を輝かせて話しかけてくる。どうしたんだこいつ。
「別にどこでも…」
「あっじゃあさっ、散歩しよっ!」
「え?別にいいけど…」
「んじゃ早く行こっ!自転車に乗って!」
「え?自転車?持ってきてるの?」
「持ってきてないよ。だから乗せて!」
最初からそういうつもりだったのか…
「何で私が乗せなきゃいけないわけ?」
「ルカと乗りたいから」
キッパリ。
え?何、それだけ?
「ま…いいわ。来なさい」
「うん!」
がくぽはそう言ってついてきた。可愛いのかな?これ。
私は物置から自転車を出した。そしてがくぽのもとへ押していく。
「ほら、早く乗りなさいよ」
「えっ?ホントに乗っていいの?」
「じゃあ乗らなくていいわよ」
「乗ります!乗ります!乗らせてくださいお願いします」
なんなんだこいつは…
「ホラ、後ろに乗りなよ」
「うん!」
がくぽはうなずくとう私の後ろに乗った。
私は自転車をこいだ。徐々にスピードも出てきて風が気持ちいい。
そのうち坂になり、ものすごく速いスピードで下る。ちょっと怖い。
「ひやっほぅうう!我は風になる!」
「何言ってんの?」
急にがくぽが変なこと言い出した。今日は何時になくおかしいぞ。こいつ。
「いやいや。楽しいからつい。あ、ちょっと止まってくれる?」
「え?別にいいけど」
自転車を止め、2人とも降りる。
「あ、花だ…」
私は目線を落とした先には小さくて可愛い、ピンク色と紫色の花が咲いていた。
「可愛いわね」
「ルカの方が可愛いよ」
がくぽはそう言い、私の髪にピンク色の花をつけた。
「な、何言ってんの!私より花の方が可愛いに決まってるじゃない!」
そう言って私はがくぽの髪に紫色の花をつけた。
「何言ってるでござる?ルカの方が可愛いでござるよ」
出た!がくぽの意味わからん語尾!時折“ござる”がつく。何でか知らないけど…
「え、えと、帰ろうか」
私は無理やり話をそらすと逆になんか恥ずかしくなってきた////
「そうだね」
ポン、とがくぽは手を私の頭上に置いた。なんなのよもう…
帰り道、がくぽは
「これが青春というやつでござるかー」
とかなんか言ってたけど私は思った。
こんなおかしいところもあるけどやっぱり私はがくぽのことが“好き”なんだと。
べ、別にツンデレではないからね!ここ重要!
そんな私の思いは風に乗り、あなたのもとへ届くといいな。
fin
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