●アース祭りのドナドナ号
「ぴよぴよぴよ、ぴーよぴよ」
野外ステージの上では、人気者のタレントで“学者”の、「ことりクン」が、さわがしく話している。
東京の大きな公園で開かれている、「アース祭り」のイベントは、多くの人で賑わっている。
「さわがしいけど、みんな楽しそうだね」
その様子を遠くに眺めながら、たこるかちゃんがつぶやいた。
公園の横に止まった、移動カフェ「ドナドナ号」には、たこるかちゃんの友人のぱみゅちゃんと、
すらっとした男性が来ていた。
この男の人は、名を「トニオさん」という。
ぱみゅちゃんの友人の、広告デザイナー。
彼は、先頃、東京の馬喰仮面町(ばくろかめんちょう)に、「マルクト」という雑貨店を出した。
ドイツや東欧の小さな小物、変わった雑貨などを輸入する、個性的なお店だ。
●雑貨店やカフェ。街が賑やかに...
ステージの「ことりクン」たちのトークが終わり、また、人がぞろぞろと流れ始めた。
それにそなえて、忙しく手を動かしながら、でも、たこるかちゃんは、おしゃべりを続けている。
「そうか~、仮面町に雑貨のお店をね」
「はい、そうなんです。デザイン事務所と兼用なんですけどね。こんど、ぜひ遊びに来て下さいね」
トニオさんは、やさしそうな眼差しで言った。
「ふーん。仮面町かぁ。下町...ってわけじゃないけどね」
ぱみゅちゃんがコーヒーを飲んで、つぶやいた。
「今までは、けっこう地味な町でしたよね」
「そこがいいんですよ」
トニオさんは、にっこりと笑う。
たこるかちゃんは、思い出したように言った。
「そういえば、こんど人形町に、新しいカフェができるんだって」
彼女は、仕事の手を休めて、腕を組む。
「“ゆうひ”っていう、カフェ・ギャラリーらしいよ。サンセット・ギャラリーが出すんだって」
「へえ、人形町?じゃ、ウチの仮面町の、となり町だ」
トニオさんは驚く。
●三文オペラ?漫才?
「で、そこの店長に、モモちゃんがなるかもしれないって」
たこるかちゃんの言葉に、ぱみゅちゃんは「へぇ」とうなずいた。
「こないだ、このドナドナに彼女が寄ってさ、いろいろ教えてくれたんだ」
「ギャラリー・カフェですか。どんなことをするんでしょうねぇ」
トニオさんは、興味津々だ。
「なんでも、いろんな手作り教室とかも、するらしいよ。スクラップ・ブッキングとか」
たこるかちゃんは答えた。
「あと、手作りの楽器を作って、みんなで演奏や、歌ったりもするんだって」
「歌? おー、ソレは面白そうだ」
トニオさんが大声をあげたので、2人はびっくりした。
「私も、音楽教室、参加したいなあ。講師としてでも、いいな」
「講師?」
トニオさんは言った。
「私、オペラの舞台の経験があるんです」
「オ・オペラ?」
「それ、いいかも!」
たこるかちゃんは叫んだ。
「でしょう?」
トニオさんは、嬉しそうだった。たこるかちゃんが、こう続けるまでは。
「うん、下町のオペラか。あと、歌って踊れる、漫才とか漫談とか、コントとかもできそうね!」m( ̄ー ̄)m
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