澱む色彩 彷徨う街角
只当ても無く燻る恋情
誰かが呟く 「この指止まれ」
囁き声が何処かで聴こえる

触れたと思って 掴んだその手は
どうせ何もないもんな

昔々 女に想われた
その男は身を隠し
愛し抜いた 女と心中を
なんと滑稽なのかしら
まだ想い続けてる


回り灯籠 映るこの影絵
遠い日に見た二人によく似てて
刺された刃物と 繋いだ手と手
口元浮かぶ 微笑みが綺麗

紡いだ言葉に 想いを馳せても
どうせ何もないもんな

昔々 男に愛された
花は今も咲いている
「君に似てる」 男はそう笑う
なんて滑稽なのかしら
まだ想い寄せている


触れたと思って 掴んだその手は
どうせ何もないもんな


昔々 女に想われた
その男は一輪の
花と女を愛し続けた
なんて羨ましいのでしょう

今も、今も 女は想ってる
もうこの世に居ないのに
静かにその身を咲き誇らせて
なんて滑稽なのかしら
まだ想い続けてる

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

遊蝶花

タイトルの「遊蝶花」は、江戸時代頃のパンジーの呼び方のことらしいです。
パンジーの花言葉は、「思想」「私を思ってください」。

そんな感じで書きました。

閲覧数:104

投稿日:2012/02/24 01:29:43

文字数:402文字

カテゴリ:歌詞

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