また、ただ月が欠けただけの朝が来ましたよ~
もう、目を開けたら・・・なんてことを考えるのはやめにした。
さて、この世界に来てから・・・一ヶ月ぐらいが経過したかな?
私、アリスは魔法使い見習いくらいの魔法は完ぺきマスターしたのです。イェイ。
この世界、人たちにも慣れてきたよ~な、きてないよ~な。
ま、そんな感じ。
声は、たま~に聞こえるけど、慣れ慣れ。レン君には、まだ言ってないよ。え~ぇ~、ど~せ臆病者ですよ。ふんだ。
あっ。レン君で思い出したけど、なんと私、アリスはレン君とお買い物に出かけるぐらいの交友関係を築いたことを宣言します。パチパチパチ。
イヤ~、ネックレスも買ってもらってさ。肌身離さず持ってるよ。灰色の猫のネックレス。かわい~のよ~。レン君のセンスはハナマル。
ま、なんだかんだで、私はきちんと存在しているのでした。
今日は、1人で空の散歩。空はいいよ~。
ん?なんかヒ~ラヒラと布が私の方に飛んできてる!
「それ、オレの!とって~!」
は~い!
はい。ど~ぞ。きおつけてね。
あ、この人。プレジャタウンの人だ。和服っぽいんだけど、洋服と中華がまっざているような感じなのが特徴。プレジャタウンの人って、ひじょ~に人間に近いんだよね。違いは、体のどこかに宝石がついてること。この人は、ほっぺに青い宝石だね。あと、片目に模様があるんだって。
や~、慣れたもんだね~。
私、すごい。パチパチ。
いや~。それほどでも~。
「ありがと。」
うっ。まただ。この混ざってる感じ。まだ二回目で、慣れないよ。
「〈カイト〉」
も~やだ!この人には悪いけど、さっさと退散させてもらいます。
「じゃ。きおつけてね。」
バイバ~イ。なんか薄笑いしてる人。
「そこにいるの?メ・・・」
え?なん・・・て?今の、『私』に 行ってるの?
「あ・・・」
「アリスちゃ~ん。」
り、リンちゃん!
あれ?さっきの人、いない。どこ行ったんだろう。
「ホウキにのせて~。羽じゃ疲れて。」
「うん。」
今日のご飯の買い出し?言ってくれたら、ついでに買っていたのに。
「ねぇ、アリスちゃん。」
「ん?」
「チシヤとは、ちっちゃい頃から仲、良かったんだよね。」
「仲良かったって・・・。はたから見れば、そうなのかな?」
「昔から、ああなの?」
昔から?性格的な、そう言うこと?てか、何しに?
は!もしかして、リンちゃん!?
気があるの!?やめなよ、あんなの!絶対だめ!
私が許さないんだから!やっぱり、チシヤなんで害虫は駆除しなきゃ!
「アリスちゃん?勘違いしないでよ。ただ、チシヤどうしてあんなに無愛想なのか・・・、一緒に暮らしてたら気になるじゃない。それだけだからね!」
そ、そんなに強く否定されたら、信じられるものも、信じられなくなるから。
ま、いいか。チシヤの小さい頃か。
「ガキ大将だったね。昔は。自分が一番みたいに威張ってね~。」
「ウソ!想像できない!」
「今しか知らない人は、そうだと思う。」
いつからだっけ?たしか~
「中学に・・・って、言ってもわかんないか。ん~、13になる年の夏に、急に。」
そう、急に。その時私は彼氏いてさ、超有頂天だったんだよな~。でも、すぐ別れた。
そうそう!あいつ、ひどかったんだよ!
・・・・・・いや、今あいつのことはどうでもいいんだ。
「急に?」
「うん。何あったんだろう。」
「気になるね。」
そう・・・だね。チシヤ、あの頃から表情が無いんだよね。感情が無くなったみたいに。その代わりに、雰囲気が禍々しいというか刺々しいというか・・・。
今度、聞いてみよう。
「ただいま~。」
「おい!余計なことを言うな!」
「ははは。い~じゃん。」
「よくない!」
「まぁまぁ。それで、彼女はどうだったの?」
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「そう・・・。」
「どうする。」
「お迎えにあがるの?」
「当たり前よ。今すぐにでも、メシアを。」
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