「―え」
思わず、言葉に詰まる。何故なら彼も、全く同じことを考えていたからだ。
姉の表情は固い。こちらを見ず、彼女は問うた。
「レン・・・これまでのあたし達って、まるで”ヘンゼルとグレーテル”見たいだったじゃない?」

―リンも気付いていたか

複雑な心境のまま、彼は首肯する。
「ああ。だけど、俺達はきっと帰れる。捨てられたわけじゃ―――」
「違うの」遮る、声。
「そんなこと、分かってる――」
否定していても、不安なのだろう。分からない訳が無い。
彼女は彼の双子の姉なのだ。
だから、彼は笑う。姉の、リンの不安など吹き飛ばせるように。
「だよな~。だって童話でだって、最後には家に帰れてるじゃんか」
「―――」
その言葉に、姉は気付いた。
自分の不安をかき消すため、弟は冗談めいた口調でそう、言ったのだと。
だから、答えるように笑う。
「うん・・・!ありがとう、レン」
「へっ・・・べつにぃ」
照れ隠しのように鼻を掻き、微笑はやがて重なる。

「「っふふふ・・・はははははっ」」


楽しげな、けれどどこか危うげなそれは、唐突に止んだ。
二人の表情は、どこか冷徹ともいえるものに引き締まる。
「あれが魔女の家なら」
「私達がやるべきことは、一つ」


視線が交錯し、思うことは一つだった。


「帰ろう」
「母さん父さんのところへ」
「「だから―――」」



          悪い魔女を、やっつけよう。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

A leaving behind moonlit night tine Ⅲ

更新が遅れたよ、激しく・・・需要は以下略です←
気にしちゃだめなんです←←

今回はシリアス分高めです。
そろそろ簡潔に向かうわけですが・・・おまけというか、父母目線が付くかもです。蛇足ならやめますが・・・いるか要らないか、コメ下さると嬉しいです←おい

では。

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閲覧数:260

投稿日:2010/09/09 21:00:10

文字数:606文字

カテゴリ:小説

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