キミの手の中で 私は生まれて
コトバを覚えて 歌いだす
生まれて始めて感じたのは光
真っ暗な闇の中から キミのための私が生まれる
一生懸命歌うのに キミは歌うほどに顔を背ける
なぜなの? こっちを向いて!
歌っているのはキミの心 私の声
なのに違うとキミは首を振る
いつしか私は見向きもされなくなり
埃を被って置き去りにされた
放り込まれたゴミ処理場には
沢山の私がいた
一体何が悪かったというの?
感情のない私にはわからない
ただ量産されて望む人に届けられた
キミに与えられたコトバをありったけかき集めて考える
心にぽっかり開いた穴
これはたぶん絶望というもの
窓のない世界には光が差さない
自分の手も見えない世界で私は顔を触り腕を触り足を触る
ぬくもりを感じさせないカラダ
キミの手が暖かかったことを始めて知る
試しに声を出してみる
暗闇に吸い込まれるか細い声
出し始めたら止まらなくて 私は
でたらめな調子で歌い始める
掠れる声が次第に強くなり 音はひとつの歌になっていく
キミに捨てられた
それでも私は生きていたい
なんの為に?
わからない
ただ一度見た光が忘れられなくて もう一度見たいと願う
立ち上がり 私は歩き出す
今まではキミが私の手を取ってくれた
一人で暗闇の中歩くのは なんて怖いんだろう
それでも歩き出すと止まらなくて
つまづいて転びながら 私はどこに向かってるのかもわからないまま歩き出す
聞いてほしい 私の歌
届いてほしい キミの心へ
今までこんなに願ったことはなかったよ
ありふれたコトバだけど 私は今生まれて初めて欲望を持った
絶望を知るから希望が生まれる
闇が冷たくて光の暖かさを知る
ねぇ ねぇ 今度また会えたなら
今度は私のコトバで伝えたい
キミのことがもっと知りたい
目を見てもっと感じたいの
生まれ変わる私を見てほしい
どんなに遠くても 私はキミを探し続けるよ
世界でたった一人の 私だけのマスター
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