「じゃあ、よろしくお願いします」
ソニカさんは、キディディ・ランドの応接室の席を立った。
「ああ、それから、こんな展示会がありますよ」
彼女は、カイくんに一枚のハガキを渡してくれた。
それには、「重音テッド・個展“旅の絵本”~『つんでれ』ギャラリーにて」と書いてある。
ソニカさんのいるゼロジー文具では、“ミク人形”の商品を新発売することになった。
彼女はその説明のために、取り引き先のお店を回っている。
カイくんも、さっそくお店で仕入れることにした。
●みんなで飾り付けを
金曜日の夜。
雑貨店「つんでれ」には、テトさんたちが集まり、イベントの準備に追われていた。
お店の展示スペースで、彼女の兄のテッドさんの“個展”を開催する。
兄と言っても、双子なのだけれど。
彼の新しい本「旅の絵本」の絵を展示して、絵本の販売も行うのだ。
「ソニカさんも、来てくれるといいね」
飾りつけをしながら、デフォ子さんが言った。
「うん、見に来てくれるそうよ」
テトさんが答える。
「たくさんの人に、来てもらえるといいね」
と、お店のアルバイトのモモちゃんも言う。
ふとテトさんは、机の上の、お知らせのハガキに目をやった。
「このハガキ、ちょっと地味だったかな?」
絵本の絵の、おだやかな田園風景の横に、個展のお知らせの文が書いてある。
●お知らせハガキのアイデア
ハガキを手にとって、テトさんは考えた。
「次からは、もっと派手な方がいいかしら」
「うーん、ぎゃくに何も書かないのは、どう?」
モモちゃんが冗談を言った。
「え、何も?」
「そう、ここの場所の“地図”だけを書いて送るの。パズルみたいで、訪ねてくれる人もいるかも」
「それより、テッドさんの似顔絵だけ描いて送ったら?」
手伝いに来ている、ルコちゃんが悪ノリする。
「それ、いいわね」
とデフォ子さんが笑う。
「ダメダメ。それじゃまるで“WANTED(指名手配)”のハガキみたいよ」
と、テトさん。
4人はほがらかに、声をそろえて笑った。
店の入口には、テッドさんが一人たたずみ、
外したメガネを拭いて、小さな声でつぶやいた。
「けっこうみんな、残酷なんだね」 (ノ_・。)
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