①
彼女は無表情の人です。
もちろん人である以上、表情がないわけがありません。彼女も、ゲームをやるときは笑うし、猫がなくなったときも悲しむです。「無表情」というのは、僕が望んでいる表情を示さないからです。特にあの時の彼女は、笑わず、怒らず、ただ毅然とした態度で僕の前に、居ました。
笑って欲しかったです。その時の僕は、まだ自分の言葉の意味を理解できていません。きっと相手が喜ぶと思い込んで、たとえ受け入れなくても、聞いてくれるだけで嬉しくなると思いました。だから、毅然でいられた彼女が「無表情」だと思いました。
②
便宜上、ここで彼女を「ひかり」と呼びましょう、もちろん本名ではないです。
ひかりは、現代のファッションが嫌いで、いつもブリティッシュの服を着ています。
僕とひかりは同じ学校で、とある同好会みたいなところで知り合いました。共通の興味はあった、と言えるでしょう。そこではいろいろありましたが、今日は一旦省きましょう。
何故だか、数多くのメンバーの中に、ひかりは私と知り合いました。興味などについて語り合って、意外と共通の部分が多くて、少しずつ仲良くなってしまった。帰り道も同じ方向で、一緒に寄り道したこともあって、ついに週末も一緒に出かけるほどの仲になりました。
③
若さゆえの勘違いかもしれませんが、あの時の僕は、あまり異性と仲良くなることがなく、これはきっと恋に発展してしまうと思いました。
言い換えると、ひかりのことが好きになったということです。
「誰かに好かれることは、嬉しいことです」。どこかで聞いた言葉ですが、僕はそれを信じていました。だって、もし自分が誰かに好かれたら、きっと嬉しいのです。ひかりであっても同じに違いないと信じていました。たとえその思いを受け入れなくても、相手にとっては嬉しいことであるはずです。
思い切って思いを伝わりましたが、ひかりは予想通りに嬉しい表情を示しませんでした。淡々の口調で、「そのことを忘れてください、まだ友達でいたいであれば」と返事をくれました。
その時から、ひかりは無表情の人という印象が、僕の心の中に残りました。
④
丸一日を過ごして、僕とひかりはまだいつも通りの接し方に戻りました。まるで何も起こらなかったように。
時を過ぎて、僕もひかりも少しずつ変わってきました。自分にとって、音楽はただの趣味でいられなく、やはり自分ももっと深く関わりたいと思って、音楽活動が豊かな海外に留学することを決めました。ひかりは、進学し、研究者になると志望して、ほとんどの時間は勉強と研究にかかりました。会える時間が少なくなったが、ほぼ毎日連絡を取っています。僕もひかりも、あの日のことをずっと触れていませんでした。
僕の音楽活動は、なかなかうまくいかなくて、悩む時間が長いに対して、彼女はほとんど全身全霊を投入し、休み時間なく自分の夢を追いかけました。改めて、彼女は強い人だと思って、昔と違うような好意を少しずつ積み上げてきました。
⑤
あれから二年後、僕はすでに留学先を決めて、彼女もそろそろ卒業して、研究室を探しているところでした。
もうすぐ離れ離れになるため、僕はもう一度今の自分の気持ちを伝えようと思って、ひかりを誘いました。
待ち合わせ場所は、大学の外のカフェでした。そこに向かっている途中、偶然にクラスメイトに会いました。クラスメイトは僕とひかりの共通の知り合いで、ひかりと一緒に出かけるぐらいの仲です。
クラスメイトから、驚いたことを聞きました。
「最近ひかりは研究室の応募に言ったでしょう?あの有名の教授のところで。教授はひかりのことを気に入っただけど、ひかりは教授のオファーを断ったのよ」。
⑥
コーヒー屋の中。
話の中心は、自然に研究室のことになりました。
ひかりの話によると、教授は研究の領域で尊敬できる人だが、その分「師匠」の意識が強いです。研究のこと以外、生徒の礼儀まで求めていて、自分を忖度するように要求しました。女性であるひかりは、「もっと優しくて、自分の研究計画を述べる時もっと柔らかくして」と言われました。それを聞いてひかりは、躊躇もなく研究室から立ち去りました。
自分はこのことを聞いて、すごく残念だと思いました。この研究室に入ると、彼女は間違いなく自分の夢に近づくでしょう。しかし、彼女はただ淡々とこの事実を伝わり、ただいまは新しい研究室を探していると言いました。特に悲しむ表情もありませんでした。
そう、まるであの日のように。
⑦
僕は何かを悟ったようでした。
僕が求める笑顔は、あの教授が求める礼儀は、どこかで似ているような気がする。
僕に笑ってほしい。
僕に媚ってほし。
僕と○○して欲しい。
このような気持ちを含めて、自分の気持ちを伝わった。
それは私たちが自分勝手に彼女に求めるものです。彼女は、研究生活を求める以上、自由求めています。きっと恋愛の順位はさらに下でしょう。ひかりはひかりでありたい、有名な教授の生徒でもなく、誰かの彼女でもなく、たった一つのひかりです。
「ひかりならきっとできるさ」帰る際に、僕はこの言葉を投げました。
「だって、ひかりは強いだもん。僕はひかりのことを、ずっとずーっと、尊敬しているよ」
コメント0
関連動画0
オススメ作品
chocolate box
作詞:dezzy(一億円P)
作曲:dezzy(一億円P)
R
なんかいつも眠そうだし
なんかいつもつまんなそうだし
なんかいつもヤバそうだし
なんかいつもスマホいじってるし
ホントはテンション高いのに
アタシといると超低いし...【歌詞】chocolate box
dezzy(一億円P)
小説版 South North Story
プロローグ
それは、表現しがたい感覚だった。
あの時、重く、そして深海よりも凍りついた金属が首筋に触れた記憶を最後に、僕はその記憶を失った。だが、暫くの後に、天空から魂の片割れの姿を見つめている自身の姿に気が付いたのである。彼女は信頼すべき魔術師と共に...小説版 South North Story ①
レイジ
らびゅ*らびゅ2
You know ?
あの日からもう何年
色々あったね人生
アニバーサリーくらい
覚えてるのは当然
もちろんですとも マイラブ メモリーのすべてがハッピー ときめいちゃってるよね そう四六時中
ガリレオもニュートンも解けない
恋愛の法則ってね
最終定理より難解...らびゅ*らびゅ2
らいおお
いつかこんな日が、
来ると思っていたんだ――
終わる物語(ストーリー)
とても穏やかな朝
重い足取りで
いつも通りの道で
学校に向かう
いつもと違う雰囲気の
教室のドアを開ければ
今までの思い出が...最後のアルバム 歌詞(ルビあり)
平面_heimen
ポッピンキャンディ☆フィーバー!
作詞・作曲 キノシタ
あの日忘れた夢色も 昨日謳った涙色も
有り体に言えないね だからとっておきの魔法をかけよう
キャラメル・キャンディ・チョコレート
お洒落でカワイイティータイムは なんか疲れちゃいそうだし
アゲアゲで行こうよ(アゲアゲ!)
コツは楽しんで楽し...ポッピンキャンディ☆フィーバー! 歌詞
キノシタ
Look at only me
そうやって縛りたい
そうやって依存したい
だってそれがわたしの愛だって
「既読」のまま応えない そんな甘々な術はない
もっともっともっと構いなさいよ...
抽象な対象でいいの
「愛してる」って基本嘘だから
“Why”…?
疲れてばっかのおまえで救われたことはない...【鏡音リン】愛WANT厨【オリジナル】 - Lyric
殺生ノヲト
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想