月には兎がいる 冷たい静寂と
何もできず
黙って息するだけで

ここには無いよ なんにもないよ
喉潤す水さえも
隣の芝は青くて 僕の白は虚無

たくさんの嘘吐きを聴き分けてきたこの耳
哀しくて虚しくて 誰もいない月(ここ)へ来た
見え透いた優しさも 繰り返す禅問答 
知らずに済む
大丈夫さ

見たくもない輝き 兎の眼を駄目にした
逸らしてたはずの視線
目障りです。消えてくれ。
ただ ひどく疎ましく苛立ちをぶつけるだけ
睨みつける
真っ赤な眼で

ある日 何かが来た
僕の静寂を壊すのはどこの誰?
僕より白いあなた

"独りだったの? 愛していいの?"
触れた指先が怖く 逃げ出した僕を見ると
あなたは

「またくるよ」

輪郭も溶けるような黒に紛れ消えていく
あなたの光が見えなくなってから気づくんだ
ただ ひどい寂しさに 僕のこの眼の赤さに
月に生まれ落ちた雫

今もまだ 一人待つ 御馳走の準備もして
「またくるよ」
僕はあなたのこと愛していいの?
今もまだ 見ているよ あなたの生まれた青を

白い光 見た気がした


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【応募用】沙月

くろ様の楽曲
「沙月」(http://piapro.jp/content/xlwojikmbypgz2hl)に宛てて。

美しく、儚く消えそうな弱さを匂わせつつも芯の強さを孕んだメロディで、
和の雰囲気を漂わせていたことからこんな詞になりました。
作曲者であるくろ様ご自身のヴィジョンからも色々と受け取り、この詞にもかなりのものが練り込まれていると思います。
それらや曲の構成、また音使いから、自分なりのプロットを組んで物語調のものを書かせていただきました。
細かい設定なんかも、短編が一つ書ける量がございます……(笑)

短歌などで言うところの「句またがり」を多用いたしました。
その辺りからも「和」な雰囲気を感じていただければ、と。

また、言葉の余韻などを考え、意図的に文字数と音数を合わせていない個所があります。
それらも直前の母音を重ねていただければきちんと合うのですが、やはり初見ではわかりにくいかと思いますので、
また後日改めまして、文字数確認用ひらがな版を投稿させていただきます。
(※1/20 投稿済み)
ただ、一度目の「またくるよ」に限っては、最後の「よ」は無発音で構いません。二度目のために詞として表記は致しますが、次の「輪郭も」の頭の「り」に重なってしまってよいです。
誤字脱字はありません。重々確認済みです。何か「ん?」という点がありましたら、それは表現の一種ですので、お気軽にメッセージをお送りください。

では、この詞が胸を張って「沙月」の一部となれますよう
よろしくお願いいたします。


1/19
投稿(くろ様には連絡せず)
1/20
一日置いて読み返し、一部改作
音数確認ひらがな版投稿(「前のバージョン」より)
くろ様にメッセージ送信

閲覧数:208

投稿日:2011/01/20 21:58:05

文字数:465文字

カテゴリ:歌詞

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