突然だが私は女王である。
何か知らんが私は他の人から見たら
悪逆非道
らしい。

べつにキッツイ税を取り立てたり召し使いを発射台にしてロケットを飛ばしたり、そんなことちっともしてないのに、悪逆非道なんだそうだ。
まあちょっとは高級品を衝動買いしちゃったりしているが。

「リンー。ちょっとこっち来てー。」
「はいはいなにー?」
名を呼んだのは弟兼召し使いのレンである。
何の用か。
「いや国民から手紙が来てねー。」
手紙を渡された。
差出人を見ると、そこにはメイコと書かれていた。
街で有名な酒乱で色っぽいねーちゃんからの手紙だ。
「また酒を安くしろってか?」
言いながら、封を切り、読んでみると。
「この国には祭りがない。祭りをください。追伸 できたら酒祭りをお願いする。」
短ッ!
祭りって!
てめー毎日樽いっぱいの酒を飲んでてまだ足りねえってか。どんだけ飲むんだ。
すぐさま紙とペンをとり、返事を書く。
「無理。」
「レン!これをメイコの家に!」
「かしこまりましたぁ!」

数日後、メイコが街の人々を引き連れて、恨めしそうに
「酒を飲ませろ、悪逆非道め・・・」
と呪いのように叫んでいたのは、また別のはなし。

この国は平和である。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

明るい悪

閲覧数:70

投稿日:2011/10/12 17:23:28

文字数:520文字

カテゴリ:小説

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