病院を飛び出してから、私はどこへでもなくさまよった。
足が勝手に進んでいく。前に行ったり、右に行ったり。でも、
後ろにだけはどうしても進めなかった。
そして気が付くと、街とは違う感じの家がいくつも並んでいた。
(ここはどこだろう?)
コクブ寺とは違う、ここだけなんだか懐かしい気分になれる。
そんな感じの街があった。知らない街のはずなのに。
と、その時
(あれ?足が・・)
足がだんだん重くなってきた。重りを付けているみたいに。
(ちょっと休もう)
ずっと歩いていても平気だと思ってたんだけど・・
人目があまりなく、あまり広くない道がたまたまあった。そこに入った途端、
「あっ」
目の前の段差に気づかず、私は思いっきり転んでしまった。
それで、ヒザをその段差にぶつけてしまった。
「痛っ」
右の足が痛くて動かない。立とうにも立てない。それでもこのままって
訳にはいかないから、何とか体を前に進めて、近くの平らな石の上に座った。
そこに座ってから、私はこの世界に出てきてからの、いろんな出来事を
思い出していた。
マサさんの家に来たこと。水色っぽい髪の人のこと。マサさんが私を守って
くれたこと。それなのに私は、マサさんに何もいいことをしていないこと。
そんないろんなことを考えていると、
「冷たい!」
私の顔に冷たい水みたいなものが当たった。それは数を増やして降ってくる。
私はなんだか急に心細くなてきた。
(・・誰か。誰か来てください・・。)
そう思い、願うしかできなかった。足は相変わらず動いてくれない。
「ニャア」
そう鳴いたこねこが私に体を寄せてくる。
私はほんのちょっとだけ気持ちが安らいだ気がした。
でも、こねこはすぐ立ち去ってしまった。
また、雨の音しか聞こえない時間が流れ始めた。すると、
「グゥゥ・・」
お腹の音が聞こえた。
今度は私じゃないってごまかせない。ここには私しかいないから。
(機械でも・・お腹って空くんだ・・。)
そう思っていると、
「足が痛くて動けない。お腹が空く。まるで人間みたいよね。」
と言う声がした。メイコさんじゃない声。
その声に顔を見上げると、お昼に会った水色っぽい髪の人が傘をさして
立っていた。

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  • 非営利目的に限ります

LUKA’S STORY第二章第三話「変」

毎回同じ題名で二回でてきますが、片方はコラボ用です。
こちらを読んでいただければと思ってます。
gdgd感から脱出できません・・(汗

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投稿日:2009/02/13 18:16:27

文字数:922文字

カテゴリ:小説

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