■パストラル
Music・Lyric:Hi;ragi Shusetsu


ずっと見続けた夢があった
苦しい日々にも耐えた
誰にも何度も頭下げた
そして やっと掴み取った
小さな牧場

初めて水牛(かれら)がやってきた日
あの日の事は今でも忘れられない
まるで子供のような無垢な目に
何があっても守ると決めたんだ

朝から晩まで汗流した
お金なんてなかった
それでも幸せだった
これが ずっと夢見てた
牧歌の様な暮らし

やがて立ち込める不穏な気配
焦りと不安でただひたすら走った
それでもまるで嘲笑う様に
悪魔が彼らに牙を剥いたんだ

戦った
けれど 無情に
終わりを告げる死神が 今
僕の城を崩していった…


戦った
けれど 無情に
みんなみんな埋められていく
僕は夢を守れなかった…!

悲しくて 悲しくて 涙が止まらない
悔しくて 悔しくて 言葉も出ない
ごめんね ごめんね 心で繰り返す
振り絞るように 最後の言葉

「残念です」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

パストラル (歌詞)

この件に詳しい方ならご存知の方もいるかと思いますが、
この曲は、宮崎県のある畜産農家さんの事を歌った曲です。

Caseificio Ciro esposito
http://www.caseificio.jp/

泳ぐやる夫シアター
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-entry-1958.html

愛情を持って育ててきた水牛達を、
全頭殺処分しなければならないという悲しみ、
その無念な思いを「残念です」の一語に集約したブログを見た時、
私は涙が止まりませんでした。

然るべき対応がきちんととられていれば
今回の悲劇は防げたのではないか…。
報道が規制されていて、
正しい情報が伝わっていないのはおかしいのではないか…。
そう思い、同じ農家として、何かできる事はないかと筆をとりました。

テーマがテーマなだけに、政治的な背景が色々ありますが、
歌詞や曲中にはそういった政治色は一切入れないよう、
物語としてお聴き頂けるような形を心がけました。

もう二度とこのような悲劇が起こらないように…、
そして、心中を察するに尋常ではない辛さだと思いますが、
それを乗り越えて、この農家さんがまたモツァレラチーズを作れる日が
来る事を祈って、そんな思いを曲の中に籠めさせて頂きました。

閲覧数:334

投稿日:2010/05/22 15:15:34

文字数:421文字

カテゴリ:歌詞

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