「これから、どうする?」
 一人が言った。特に誰が言った、と書くことも無いだろう。兎に角、誰かがそんなことを言った。
「家に帰る」
 誰かが返した。
「将来の展望みたいな?」
「そうそう!」
 誰か――カイトが言った。
「そうだね、真っ先に家に帰るかな」
「その考えは捨てようか」
 と、カイトが言ったのを聞いて、ホルモン付けで大分やけになっている凛が勢いよく手を上げた。
「二次会に行く!!」
「賛成!」
 続いて、ホルモン臭に一番まいっていたミクが、リンの言葉が終わる前にさっと手を上げた。こちらも、少々やけになっているらしい。
「青い変態のおごりであれば」
「カラオケ行きたいね」
「いきたーい!」
「割り勘ね」
 思い思いにそれぞれが発言する中、レンだけはその会話を、ぼうっと聞き流していた。
 特に何、と言うわけでもないが、ただなんとなく、その会話の中に入っていくと、もう戻ってこられないような気がした。別にカイトたちが魑魅魍魎だと思っているわけではないにしろ、なんとなく、いろいろな意味で、一線を踏み越えてはいけない気がしたのだ。…なんてことを考えていると知れたら、確実に明日、大学にレンはいけないことになっているだろう。もしかしたら、真っ白な薬品のにおいしかしないお部屋に一人っきりかもしれない。
「レン、カラオケいくよ!」
「まだいくの?」
「当たり前でしょ! ホラ、レッツゴー☆」
 言ってリンはレンの手をつかむと、先に歩き始めたミク達を追いかけ、はしりはじめた。その手に引かれ、レンも前のめりになって走る。
「ちょっとーっ」
 レンが言ってもお構いなしに、リンはカイトを追い抜き、ミクを追い越すと、ぱっと手を放した。
「強制連行!」
 まいったようにレンが苦笑して、ゆっくりと歩き始めた…。

 まあ、カラオケに行って、最終的にはカイトとメイコが酔いつぶれ、ミクとルカがうたい続け、リンとレンはあまりの惨状に途中退室した、という有様ではあったが…。

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  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

日常 21

こんばんは、リオンです。
打ち上げ編、終了です(笑
学校行きたくないです。テスト返されたくないです><
やばいテスト勉強一秒もしてない(自業自得
確実に お こ ら れ る !
誰か助けて…!!

閲覧数:177

投稿日:2010/11/07 23:22:00

文字数:835文字

カテゴリ:小説

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