愛の言葉は白々しくて鬱陶しく思うのに
惰性の夜をだらだら続けてしまうのは
少し生き疲れただけだからって誰かに言い訳をして
今夜もまたきっと目を瞑っている

なのに「何にも要らない」なんてどの口が言うのだろう
体温を盗む邪魔な水滴を拭いた時
やっと舐め取られた気がしていた
9cmの傷跡が疼いて痛いよ、痛いよ

二枚目の舌で撫でる
ひた隠しにしたその小さなプライドを
溶け出したこの劇薬に託して
ハッピーエンドに興じている

子どもだましの、いつも通りのおざなりな笑顔が揺れて
どうか、どうかと願うことがあれば苦労しないのに
そしたら夜はそのまま彩りを取り戻して
モノクロの世界を汚していく

あげる言葉の尖った方を今日は自分だけに向けて
最低のスパイスでもってこの夜が味つけられていく
だから少しはどうでしょう?もっと悲しい顔をしては?
終幕はすぐそこに迫って来ているのに

生きやすさを求めるのならば、もう言わずもがなだけど
困ったことに予定調和が実は嫌で
最後の苺を飲み込んでもこの夜は明けないし
まぁ、いいかとやっぱり目を瞑っている

ここで掌を翻して自分にさよならすれば
後出しのパーにグーが負けるみたいなもので
鏡を写すための光ももう既に消えているし
怖いね、違うの?ごめんね

お互い様と笑った的外れな22時
ベロに馴染む苦い唾液の移り香と
窓の外で吐き出した煙に巻かれる前に
ハッピーエンドを噛み締める

子供だましの、いつも通りのおざなりな笑顔が揺れて
あぁ、そっかと気づいてくれたなら苦労しないのに
そして右手を離せばあっけない音と共に
モノクロの視界を汚していく

あげた言葉のトゲが刺さって、喉で支えたトゲが刺さって
最低の本音でもってグリグリと抉り取られていく
だけど少しはどうでしょう?
もう泣くのは飽きたでしょ?
終幕がただそこに…

週末はすぐそこに迫って来てるのに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ベロ

閲覧数:108

投稿日:2023/07/02 15:34:43

文字数:798文字

カテゴリ:歌詞

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