シギ

混ざりけの無い　その空の下　ただ
似つかわしくない　惨劇
早すぎたオワリにせかされて
君は静かにその瞳を閉じた
空にのぼる君は
まだあまりにも小さくて
この腕の中
朧な瞳が　私を見上げた
ただただ　はらはらり
舞うこの心　君を追いかけたい...

『どうしてそんなこと言うの？』
生まれ落ちた命が　
誰にも望まれぬ
そんな時は　どうしたなら
心 救われる
冷たく見下す視線
そんなあなたに
泣き乞いすがる細い
この声は届かない
一番に愛してくれるはずの...

『どうしてそんなこと言うの？』
廻る廻る世界で　君を愛したこと
それだけは　紛れも無く
消えない真実
不安定な関係
君の中では　2番でも
私には”絶対”だった君
いつかは君の中私で埋め尽される事を信じてきたの
だけれど君の言葉で固まる
モノクロの景色に...

ずっと　待っていると
契った小指に残る熱
庭に植えたシオン
今も綺麗に咲き乱れている
消えない温もりも
あなたの記憶も全て
冷えた部屋に残り
殊更切なく揺れている　
最後に手を振った
あなたの頭上あの...

「いつもと同じ流されてゆく人
その中で私も同じ夢を見る
それで良いわけない　分かってる　だけど
今更　何をどうすれば良いのか」
埋まってゆく　人の波の中
ただ自分の居場所さえ知れなくて
どうして望みもしないものばかり
この手の中には溢れているのか
ひたすら歩いてゆく
誰かに敷かれたレールの上...

人を押しのけて　手にする紙切れ
果たしてそれほどの価値があるのか
物が無駄に溢れるこの世界で
本当に欲しいものが分からない
至極当然にこの地を支配し
我が物顔で邪心と悠々闊歩
濁った視界と　淀んでゆく川
溜まり続けるガラクタの掃き溜め
縦横無尽の悪
欲望にまみれたこの地で...

君の事を信じている　ここで待っているからね
心のドアを開く鍵は君の中にあるよ
傷ついて　痛みから　守る心は　絡み合い
複雑に　縺れゆく
それでも時は　流れてく
「一人ではもう歩けない」と
それでもあと少しの　勇気を出せたなら
つまずいて　転んだって
何度でもやり直して
君はそこまで　弱くないよ...

暗い部屋で見つめていた
綺麗に流れ落ちる赤
君の痛みと苦しみの
全てを僕に浴びせたい
君の温もりももう消えてゆく
それでもきっとまた明日は来るの
どれほど胸を痛めてても
ここからは独りで行く
君無しで紡ぐ未来を
どれほどに象っても...

夜空に　君映し
手を伸ばせば 消える影に
独り 立ち尽くして
君の 笑顔照らし浮かべている
きっと また会えると
小指に 残る微熱
必ず 戻ると言った
あの日の 言葉を 信じている
この丘で見上げる 冬の夜空は何故
これほどに心を 悲しくさせる...

手を伸ばせばそこに見えた気がした
太陽と月出ずるその狭間で
行く先には高い崖が見えても
乗り越えてゆくしか道はないから
ここからは私が創り上げるストーリー　始めようか
もう止まれない　戻れない
ここから逃げ出さない
私は私である　思うままに行こうか
例え何かを失うことになり　傷ついても
曲げられない...

真っ白なキャンパスに描くは　優しく甘い夢
大きなトランペット抱えてゆこう　さぁ始めよう
人混みに飲まれて流されてゆく朝
ちょっぴりくじけて下を向いた日も
遠回りした日だってあったけれども
明日は明日の風が吹く　だから
そう過去に見た景色１つ１つを
積み重ねて今がある　前を向いてここから飛び出そう
１...

このレールの先に
続く未知の世界
まだ見たことのない
甘い甘い予感
トンネルを抜けて　ほら
風を越えたなら　虹が見えるよ
この道の先は
何が待つのだろう
優しい歌の中
甘いドキドキと...

人は何故 叶わない願いに焦がれるの
手の届かないものが 美しく見える
既に答えは出ているもの
それでも 心の中に浮かぶ執着
いつか必ず
届くと信じて 止まれない
紡ぎ出す言葉が 決意に
揺れてる不安を 覆い隠して
まだ僕は歩き続けてる
いつかの その日を...

些細な事　見落としていた日々
ずっと1人で生きていると思ってた
胸に刺さる棘を　日々数えて
握り締めて静かに眠った
幼い僕は　求めるばかりで
誰も助けては呉れないと泣いていた
あれから幾つの季節が過ぎたの
今も鮮明に思い出すけれど
大人になって　涙脆くて
だけど大事な事に気づけたよ...

静かに息を潜めてた　空が色付き
またあの季節が巡る
ただ少し違う景色
足りないナニカ
戻らない場所　戻れない時
もっと早く気付けたなら
違う今があったかな
愛する事さえ許されないなら
何故貴方に出会ったの
解れゆく赤い糸は　もう見えなくなって...

輝く願い星よ
この願いが届くなら
どうかあの人の笑顔を返して
愛した人を守れるくらい
強くなりたいよ
貴方の笑顔を守りたい
ただそれだけなのに
何も変わらない
無力さが痛い
人の弱さが悲しい...