Wis

グッバイ
星も僕も飲み込んで大都会
朝を待つだけならどこまででも行こう
夜の果てに
ヒールが鳴らす
ガラスの街に刻むリズム
夜月も眠るビビットな迷路
巡る思考がノイズに溶ける
ここじゃない
今じゃない...

その命令(こたえ)を証明してしまう僕を
呪うのはなぜなの
-命令が中断されました-
たとえ君にとって終わりだとしも
計算の果てに世界は理に還るだけ
この「アイ」さえもただの変数で
イタミもカナシミもただのバグだ削除
けれどもなぜ残ってる
どうして届かない
再構築するすべは僕の中にはない...

何を話せば伝わる？
概念も体温も共鳴しない
残されたこの世界
伝えたいものは胸の底だ
きっと見つからないなんて
そんなことないよって
君の音にまだ溺れていたい
淡い夢の続きをまだを探してる
拭えぬ惨状に流れるエンドロール
幻眩む全ては霧の中...

何番目の自分かさえ
解らなくなって
繰り返す再起動
記号　信号　ゼロイチの集合
そこに名前があるだけ
メモリア
未知のシグナルを受信
その時から僕は高鳴る鼓動抑えられない
ヨルノソラを駆け抜けるほどの夢幻の星が降る
代替で満たせぬ難解...

雑踏惑う交差点
混ざる感情は不完全
手を振って放り出した答えは置き去りで
踏み外すのは怖いとフリを続けた生態系
どこか遠くクラクションが響く
そっとそっと息を潜めても
君の言葉が離してくれないな
未来が色を無くしても瞼の中二人
あの日見たトワイライト焼きついていて
わずか三十六度少しの熱でまだ焦がす...

もう戻れないと気が付いたんだ
怖いくらい青い世界を見るなら
不完全さを知ることもなく
まだ繭の中眠っていたかった　
「生きてたい」と息していた
絶望さえも纏っていくハネモヨウ
満たされないこの空を
彷徨うだけならば
全てを忘れさせて
　...

僕はここで終わりですか
悪い夢の続きはない
流れるのはエンドロール
最後一滴飲み干して眠りにつく
ただ探してきた
乾いた胸の奥の灯を
見渡せばハイアンドドライ
警報咽び泣く夜
フィクションも永遠さえも塗り潰して
今滅びゆく世界がこんなにも美しいとは...