Wis

もう戻れないと気が付いたんだ
怖いくらい青い世界を見るなら
不完全さを知ることもなく
まだ繭の中眠っていたかった　
「生きてたい」と息していた
絶望さえも纏っていくハネモヨウ
満たされないこの空を
彷徨うだけならば
全てを忘れさせて
　...

僕はここで終わりですか
悪い夢の続きはない
流れるのはエンドロール
最後一滴飲み干して眠りにつく
ただ探してきた
乾いた胸の奥の灯を
見渡せばハイアンドドライ
警報咽び泣く夜
フィクションも永遠さえも塗り潰して
今滅びゆく世界がこんなにも美しいとは...

どうして焦がれて
どうして繰り返す
ノイズ混じりの仮想世界
誰かの想いが紡いだ言葉が
溢れて消えた
弱くて儚い光だとしても
闇に溶けゆく劣等星も
共鳴していくxyz
溺れてしまうほど
証明さえもままならないな...

手を伸ばせば届きそうな
一つ光る星にリンクした
深く黒い夜のエレジー
重なり合う星界
君と会ったその時から
終わりへと向かうエンドロール
彗星がたなびく夜だった
二つの鼓動が脈を打つ
言い訳ばかりのロジックに刻むメロウ
全てを投げ出したいほどの夜がいつか二人攫っても...

ヒラリヒラリとネオンが灯る　
星のない空まるで白昼夢
さんざめく街にも月が冴ゆるなら
いつからか誰かを演じ続けている
宙を舞い僕を指差す憧憬夢想
笑えばいいのか泣けばいいのか
窓ガラスが映し出すアイロニー
幾度目の夜越えては指の隙間から零れた
星が瞬かない街に沈む
はぐれないよう握りしめた...

なぜ知れば知るほどに
溢れて止まらない
メーデー　メーデー
この感情の行き着く先は
ねえ？
カラッカラ伽藍堂の夜に
それはそれは甘いレモネード　
でも解っているの
この想いさえ誰かのもの
曖昧や偶像なんて...

堕ちるほどに閉じ込めてく
喉を抜ける甘い甘いの夢のつづきを
　
聴こえなくなって随分経つな
錆びれた幻想に行き止まる迷路
作り笑いでは埋まらない「哀」はどこへ行けばいい？
巡りに巡った思考回路
人のない道照らす街路灯
不条理染める星屑の空
君の声がしないだけのこの街で...