柚 羽 の投稿作品一覧

この町の景色は私が全部棄て去った
錆びたパイプを握りしめた瞬間に伝染伝来
もう神様頼みは止めようか　
だってほらつまんない
行進だらけの街並みは
足踏み揃えを
繰り返すばかり
重なった足音　
飲み込まれる異論は
容(かたち)を変えて境地へ...

A
ノックしてみたこの間
でも誰もいなかったんだ
君は笑顔でこう言ったよね
「もう皆進んで行ったのさ」
僕は前に進まないまま
時間を意味もなく喰っていた
それがいけないことだと
知らなかったのに謝った
B...

A 一線を越えないで
　どうかそのままで
　でないと私
　何するかわからないの
B 途中参加でそんな
　はしゃいだ顔しないで
　私の席に一瞬でも
　手に触れたとしたら　ねえ
　どうなってもいいよって
　事を示しているの？...

A 夢を見ていた
　赤くて黒い
　濃いけど薄い
　そんな夢だった
　それは君と僕
　今在る現実（リアル）より
　ずっと幸せな世界

B 君に笑いかけた
　視線は宙を泳ぎ...

A
とある暗がりの冬の中
悴んだ指先で描く不協和音
僕の事を知らないくせに
如何して皆僕を殺したがる
B
時に嘘をついた
少女は嘆き　呻きをもらす
馬鹿だね　そんなに苦しいのなら
最初からこの世界にさよならすれば...

S手と手　取り合って
踊るは狂想曲
「きっと僕らは大丈夫さ」
なんて大それたこと言うくせに
「あら私は期待しないわ」
だって貴方はどうせ
誰の何の役にも立たないもの
Aいラいらイらしちゃうわ
どの詞を綴っても届かない
いっそ貴方の喉に押し込んであげましょうか...

A「この実験は失敗だ」とある学者が呟いた
この世界に僕の存在意義はないのに
どうして此処に在るのだろう？
このままじゃ　もしこのままじゃ
嗚呼　僕には哀情が欠如している

B知らない街　物珍しげに見られてさ
僕は何もしていないんだ　知らないんだ
他の人だって殺っているんだ
僕も真似し...