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第一話 『異変は突然来る』
チャイムと共に始まった
「私は赤先冥恋(あかさき めいこ)。」
って言ったら漫画やアニメによくある、
最初の自己紹介みたいになってるから
今のこの状況を説明しよう。
今、ここは高校で私は一年二組になった。
つまり入学式を終えてクラスで自己紹介している、
というわけ。今日か...私達、歌の神の戦闘アイドル。
炭火焼き団子
目を開けると真っ白な天井と薬品の匂いがあった。
ここは病室。
「そうか、そういうことか」
しばらく休養して退院する。
逸る気持ちを抑えて、身体をしっかりと治す、
車を飛ばして、丹頂神社へ向かった。
車を脇に止めた。
「ミクさん!」
神社に入って、その名を呼ぶ。
誰も出てこない。...雪ミク2018『恋する雪の少女』後編
ゆきねぎ
目の前には大きな赤い鳥居があった。
俺はそれをカメラの射程に入れて、シャッターを切った。
――カシャン
すると、静かな空間に、シャッター音が響き渡る。
ここは、北海道の丹頂神社。丹頂の神様が居る神社だ。
俺の名前は、渋谷直行(しぶや なおゆき)。大学生。教授の依頼で、この神社の調査に来た...雪ミク2018『恋する雪の少女』前編
ゆきねぎ
夜が深まってから、喫茶店へ入った。
良かった。俺が来ることをわかっていたみたいだ。
俺が喫茶店に入ると、ルカとリン、それと……青年団の服を身にまとった男が居た。
「ヨウイチさん、心配しました」
「今、村中であなたの話題持ちきりよ」
「よくやった」
「あ、彼はこの村の青年団で、反村長派のレンよ」...巫女ミクその4『終りの巫女』後編
ゆきねぎ
「あっちへ逃げろーーーー」
「早く、逃げなさい!」
メキメキメキ、と地面を突き破り、その音は本殿まで広がっていった。
目の前に起こっていることに、私たちはなすすべもない。
「お父さん! お母さん!」
本殿には、お父さんとお母さんがいるのに!
「待ちなさい。もう無理だ」
私はお父さんとお母さん...巫女ミクその4『終りの巫女』前編
ゆきねぎ
寂れた神社。
有名でもなく歴史もない神社。
そこに神が降りることがある――
「たくみー、進路提出しろー」
「へーい」
「へーいじゃなーい。出せー」
「へいへーい」
俺は教師の言葉をさっと受け流して教室を出た。
教師の進路の質問に答えられないからだ。
俺はこのまま大学行くか? それとも就職...巫女ミク その3
ゆきねぎ
「おなか……減った」
眼前に見えるのは大きな屋敷。
大きな大きな冷蔵庫……じゅるり。
屋敷の片隅で俺は体育座りをする。
「お前が次期当主だぞ。あとは頼んだ」
そう言って父と母は世界一周旅行に行ってしまった。
ここは、除霊を生業とする一族の屋敷。
俺はその十三代目に当たる。
父と母が言う...巫女ミク その2
ゆきねぎ
世界を呪っていた。
こんなにも駄目な俺は生きている価値なんかない、と。
だから、俺は終わりを迎えても良い場所を探していた。
唯一の居場所から、離れ、死んだ目をして、バイクで各地を放浪する。
山を越え、
谷を越え、
森を越え、
ガス欠になったところで惹かれたのは、さびれた神社だった。
...巫女ミク
ゆきねぎ
「ニャーニャー」
と悲しげな猫の声が無数にベッドの周りで響き渡る。
それを呆然とした表情を見せながら寝ぼけ眼の少女が訴える。
「なんとかしてください!」
彼女が言うには、最初は猫の祟りだと思ったらしい。
道端に死んでいる猫を埋葬したその日から、猫が悲痛な声でベッドの周りをうろつくのだった。
...退魔師ミク その3
ゆきねぎ
月曜日。
俺たちは退魔師協会の依頼で郊外の一軒家を訪れていた。
「タクミ、ここでいいの?」
依頼内容は郊外の一軒家にとりついた悪霊を退治すること。
ミクが指差した先には、建てたばかりの新築の一軒家があった。
協会の話では、実は建て直す前のいわくつき物件を強引に建て直してみた結果、こうなった...退魔師ミク その2
ゆきねぎ
「次の獲物は?」
背中に背負った無数のネギから一本を取り出し、ミクはそれをぶんぶん振り回す。
タクミはそれを横目にしながら、地図を開き、次に狩る妖魔を探していた。
いた! この路地を抜けた先にやつはいる。
「すぐ近くだ。準備は良いか?」
「任せてよ!」
タクミとミクは連携をとりながら、路地を...退魔師ミク
ゆきねぎ
A
心地よい ねむり 繰り返す
ご褒美に 買った 紅茶と
子供には すこし 苦い本
困ったな 窓に 目を向ける
B
体が軽くなる 無重力
空を浮いているような気分
こちらはどなたかな 異常アリ?
幕が上がれば気にならないわ...ワン・ツー・ワルツ
いのり
遥か遠き時代
暗き戦時の中
在りし1つの輝き
小さき蝋燭の焔に
映されし美しき舞姫
握られし剣
勇の誉れ
鈴鳴る音色
周囲に心地よく響き
煌めく髪ぞ...舞 ─戦巫女─
紅葉 -Etlath-
この想いが実を結ぶ事なんて、無くても良いのです。
私はただ、貴方の幸福を願う巫女で在れれば良いのだから。
病の床の貴方。
寒気すら感じる白い病室に居る貴方は、まるで儚い枯れかけの花。
嗚呼。
無理をして起き上がって、私を心配させないように微笑んでくださる。
一番辛いのは貴方と分かっていても、涙が止ま...巫女の祈祷
楽音イオ
見えるのは青い空。
光生は目を覚ます。
(私、いったい何が?)
事態を把握し切れていない光生。
「よかった」
最初に聞こえたのはサレオスの安堵の声だった。
見ると周りには死んでしまったと思われる陰陽術師が多数倒れている。
だが、幸いにも自分は生きている。
光生はサレオスを見る。
疲れ...AuC 金のダイヤモンド 外伝 染まりゆく巫女 5/5
ヘルケロ
「う……ん?」
目を覚ます。
辺りは真っ暗。
だが、空にはまん丸の月が一つ。
雲は一筋もない。
(ここは……)
光生は思い出す。
(私は約束の場所で眠ってしまったんだ)
光生はゆっくりと体を起こす。
(こんなところで眠ったら、私。風邪をひいてしまう…………あれ……?)...AuC 金のダイヤモンド 外伝 染まりゆく巫女 4/5
ヘルケロ
それからというもの、光生は暇があれば、ひたすら陰陽術の練習をした。
その寂しさが、光生を一層陰陽術の練習に打ち込ませた。
その寂しさが、光生を一層強くした。
(絶対に強くなってみせる)
そう、光生は思った。
いや、自分に言い聞かせていた。
だが、本当は、寂しさを忘れようと、光生は必死に練...AuC 金のダイヤモンド 外伝 染まりゆく巫女 3/5
ヘルケロ
最後に会ってから一週間。
だが、それは前の事件の夜からの一週間とはまるで違った。
光生の中の渦巻くものはあるかに大きくなっていた。
結局、今日も客は一人も来なかった。もちろんサレオスも。
次の日の早朝。
太陽が地上に登る前に、光生はもう目が覚めた。
だが、光生にとってはいつもの起床...AuC 金のダイヤモンド 外伝 染まりゆく巫女 2/5
ヘルケロ
今は昼下がり。
晴れた空の下、神社でのんびりとその巫女は客が訪れるのを待っている。
昼の巫女の仕事は主に接客であるからだ。
神が強く信仰されるこの島で、紙を祀っている神社には毎日たくさんの参拝者が訪れる。
大きな神社であれば、時には天皇が参拝に来ることもある。
そのため、掃除から始まり、...AuC 金のダイヤモンド 外伝 染まりゆく巫女 1/5
ヘルケロ
レン リン
君にあずけし その わが心 君よ あずかりし この 玉色の
永久(とわ)に 光続けん こころ 光続けん
一番(レン)
Aメロ
雨のなごりの涼やかな
風のはこびし淡き色
春の終わりにそよぐ
木々の緑のその爽やかさ
Bメロ...かさねしこころ
Danzig