タグ：ダークファンタジー

瘴気にあたり干乾びた
血潮は滔々絡みゆく
越える砂粒あと幾つ
数える声も涸れ果てた
喜びなのか悲しみか
判別しかねる碑（いしぶみ）は
ややもせずとも崩れ落ち
幾つの砂と成り果てる
せめて
せめて...

迫り来る夕闇
あの果てに何を思う
刹那に咲いた
彼岸花は
届かぬ願いを告げる
もう帰らない
そう思っていた
去りゆく幻影
友は何を
夢に託す...

ある満月の夜
ふと気づいたよ
こんな情けない感情
むき出しにしてさ
どうでもいいよって
独り言
どうにもなんなくなって
所謂妄想
吐き出しては
こんなはずじゃないと...

【A】
不意に堕ちた満月が 夜の哀しみを頬に伝える
キミだけがいないこんな世界で 僕は揺れるその影を見失ったんだ
【B】
あぁ 空に手を伸ばしてみたって 意味を失った掌は求める術を知らず
表と裏ですれ違う鼓動は悪の瞬きを
【サビ】
例えばボクがキミを救ってみたとして 世界は何も知らずに
何...

煽情上手（せんじょうじょうず）な口さばき 流暢事例（りゅうちょうじれい）な偽り
白と黒で隔てられた 禁断の果実
その欲を解き放つ
三等兵のクイーンテット 我が支配を朔え（さかえ）
赤と黒の行進曲は 歪な愛に囚われ
義勇軍は思考回路を 喰い散らかされ
赤い血に這いつくばる
我が子を抱いた幸の女神 我...

漆黒の闇の中、私は駆け抜けていた。
ここは檻。
何の為に作られたのかは分からないが、私は生まれた時からそこに閉じ込められている。
周りからたくさんの悲鳴が聞こえる。
異常を訴えるような心の叫び。それが向こうの空気を支配していた。
普通の人だったらそこから逃げたくなるだろうが、私はあえてそこに飛び込ん...

白い肌
黒い髪
赤い唇
そうよ私は白雪姫(Schneewittchen)！
小鳥と共に庭で遊ぶ
かわいい私　絵になるわ
いずれ現れる王子様
夢見て今日も過ごすの
そんな私に嫉妬する
中の上容姿の継母は...

夢想童話～第三楽章～
夢想童話「喪失王」
遠い昔の約束…
『迎えに往くから…』
とある世界の果ての場所
栄華を誇りし王国の物語(はなし)
臆病な愚王
過去に囚われた愚かしき男
大切なモノを失くした
その幻影(かげ)を彼方に見据え...

夢想童話「刻夢姫」
此れは「夢想童話」を刻みし少女の物語……
在りし日　少年から贈られた
題名失き　古びた本
何も書かれていない
空白の頁　それは滑稽な本
脳裏をよぎる　少年の言ノ葉
「これは魔法の本なんだよ」
真紅の瞳を細めて少年は嘲笑(わら)う
在りし日　少年から渡された...

夢想童話「夕闇姫」
夕闇に迷い込む　「黄昏の国」
其処はとても素敵な世界
その「国」を統べるのは
可愛い可愛いお姫様
そう彼女は「夕闇姫」
黄昏を纏う哀れな少女
嗚呼　「彼女」を救えるのは誰?
夕闇に迷い込む　「黄昏の国」
其処はとても不思議な世界...

明かりのついた子供部屋
おもちゃの箱の片隅に
ひとつの絵本がありました
子供は楽しくおもちゃで遊ぶ
大人と楽しくおもちゃで遊ぶ
箱の底にはひとつだけ
誰も知らない絵のない絵本
開いたページ 何もない
彼も私もあなたも僕も
壊れた表紙 ちぎって捨てた...

君は麗しのマリオネット
さぁ、幕開けの時間
壊れるまで
深く愛してあげる
上手に踊れたら、甘い甘いご褒美あげましょう
口を開いて
さぁ、これが欲しいと言って御覧？
もっと頬張らないと
奥までその手で導いて舐めとって
零さず、飲み込んで...

君は麗しのマリオネット
さぁ、幕開けの時間
壊れるまで
深く愛してあげる
上手に踊れたら、甘い甘いご褒美あげましょう
口を開いて
さぁ、これが欲しいと言って御覧？
もっと頬張らないと
奥までその手で導いて舐めとって
零さず、飲み込んで...

青い泪が流れたら
あなたの指を切りましょう
決して触れてはならないと
贄の蛙が干からびる
案山子の脚は何本?
顔から藁がはみ出てる
急がなきゃ急がなきゃ
夜の帳が下りる前に
帰り道が分からない
前科者の王子様が手を振って...