ブッチの投稿作品一覧
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私に……用ですか?
ええ、構いませんよ? あの話ですよね。
それにしても珍しいですね、今更あの話を記事にするんですか?
……あぁ、そうですか。そうですよね。そろそろ、一年になりますからね。
良いですよ。あの話をしましょう。
それにしても、いい天気ですよね。
あれは……、今から六年前のこ...哀歌
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白い布が掛けられた丸いテーブル。中心には小さな背の高い花瓶にささやかながらも花が生けられている。
テーブルはただのテーブルではなく、厚みがありコーティングの施された、そこはかとなく高価な雰囲気を漂わせたものだった。事実高価であるが。掛けられた白布もレース加工があったりと、持ち主が一般よりも上の経...紅音家の日常
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さて――
これで二回目だが、この切り出し方は私が名推理を披露するためのものではない。そもそも私は名推理をするような才能など持ち合わせてはいないのだ。
日頃ならば早速本文に入るところなのだが、不意に私自身の事を記載していないことに気が付いた。
この記録が人目に触れることが無いとも限らない。更に...H.S.植物はVOCALOIDにも何かを学ばせるのか? 二頁目
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さて――。
この言葉は名探偵――ときには迷探偵も使うらしい――が謎解きを始めるときに呟く台詞だ。
だが、私は名探偵でもなければ迷探偵でもないし、そもそも事件などというスリルとサスペンス溢れる非日常とは無縁である。
ただ、これを読んでいる読者諸氏には前もって宣言しておこう。
これは観察日記で...H.S.植物はVOCALOIDにも何かを学ばせるのか? 一頁目
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季節は春。時刻は昼。天気は晴れ。
とても陽気のいい快晴の空。きっと、多くの人が春を感じ、新たな出会いや経験に胸を躍らせていることだろう。
――じゃあ、なんで……。
なんで私は、こんな日の光も届かない樹海の奥へと進んでいるの?
周りからは何の音も聞こえない。ただ、自分が腐葉土を踏む微かな音だ...弱音を吐きたきゃ吐けば良い。飽きたんだったら寝れば良い。《01》
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「はぁ!?」
つい、素っ頓狂な声を上げてしまった。自分の声の残響が耳に反ってくる。
――お忙しいのは重々理解しています。ですが……。
「お断り」
その一言で電話を切る。印象なんか知るか。
電話の相手はどこぞのローカルテレビ局の担当だった。
(――『希代の元トップエース工作員に迫る!! 密着24時』と...亞北流人情節
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食料品に関して彼等へのクエスチョンを行った。
以下に続く文章はその記録である。
Q.好物は何ですか?
「ネギ」
「ボトル」
「マグロね」
「ナスでござる」
「ワンカップ」
「アイス!」
即答者数 6/9...つい……