Ryukaの投稿作品一覧
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「良いなぁ~、幸乃君。私も山さんにあんなこと言わせてみたいなぁ~」
昼休み、昼食を第二棟の屋上で低い机を挟んで向かい合わせになっているベンチに四人でとっている。低い机には幸乃が作った四人分の弁当が置いてある。
そんな時にそんなこと言ったのは、幸乃の前のベンチに座っている伊達鈴華だ。
「おっとぉ~?!...Sforzando!練習番号“1”004
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理事室を出るとしばらく西洋風の廊下が続いている。この長い廊下にはいくつかの部屋に続く扉があるのだが、会議室や応接室がほとんどである。
入間から聞いたのだが、理事室のある第三棟は、この学校が建てられた時よりも昔、一つの島であるこの土地を私有地として持っていた大富豪の屋敷の一部の洋館を改修したもので、初...Sforzando!練習番号“1”003
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「全く!君は何回教卓を破壊すれば気が済むのかね!!」
バンッ!と理事長の机を叩いて副理事長が幸乃に怒鳴った。幸乃はゲッソリとしている。
「あぁ~、ん~。未定ですかね。それか気分次第。または、マナのコントロールができるまでですかね~、多分」
と頭を掻きながら幸乃が不真面目に答えると副理事長は癇に障った...Sforzando!練習番号“1”002
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6月、入学してからまだ2ヶ月も経っていない高校一年生達は、同じ中学の同級生から呼ばれていた愛称や、新しく作られた愛称で呼ばれ始めるころであり、また、大体つるむメンバーが決まり始めてくる頃でもある。しかし、そんな喜び+浮かれ気分=新生活などと勘違いをしていられる時間は少なく、中旬に待ち構えている中間テ...
Sforzando!練習番号“Ⅰ”001