単調に彩られた その箱の中に ただ
まるでガラクタのように 佇んでいる ソレは

身動きが取れないのか そこに居たいのか
まるで迷うような素振りなど 見せもせず

これまでに見つけてきた 景色を思い出し ただ
まるで何か聞こえるような 振りをしている ソレは

信念を貫くような 言葉を話すが
その顔はなぜか しゃれこうべが浮かんだようだった

何のためなのか それに 誰のためなのか
わからずに呟く 歌は

痛みをたしなむ五感もない 骨の独唱
ほんのわずかに 響いていた その骨伝導には
どんな言葉を乗せる 意味もなくて
乾いて 果てるよ

これまでに求めてきた 血肉のような夢が 今
本当に欲しかったものかも わからなくて ソレは

生ける屍と呼ぶには まだ贅沢な
無意味な体を 持て余しても 笑っていたかった

何のためであれ それに 誰のためであれ
気にせずに歌う 馬の骨

何のためなのか それに 誰のためなのか
わからずに叫んだ 僕は

痛みのない世界の中で やっと出会えた
信念もなく 血肉もいらず
骨の髄にある輝きが ほら 見つかったよ

削ぎ落した世界に告ぐ 愛の独唱
こんなはっきり 響いていた その骨伝導から
どんな未来描いても それはいずれ
骨へと 果てるよ

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骨の独唱

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投稿日:2021/02/17 20:03:05

文字数:541文字

カテゴリ:歌詞

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