「ミク!」

梓の声が聞こえる。

「…」

有紗は顔を下げる。
泣いているのを知られたく無いのか、先程の事で気まずいのかは分からないが。

「マスター、良いですか?」
「わお…」

パシン
乾いた音が響く。

「…へ?」

いきなりの事で状況が掴めず、目を点にさせる有紗。

「マスター、何を焦ってるんですか?」

和音が聞く。
有紗は、焦って無い。と答えた。

「…私が居たら皆に迷惑かけちゃうから」

殺戮型のオリジナルは有紗、梓、結衣である。
コピーよりもオリジナルが優れている。
だからこそ、狙われる。

「はぁ…。良いか?有紗が、そんな事考える必要は無い」

ガシガシと頭を掻く。

「あず兄…。あず兄は知らないの?」
「は?」

梓はキョトンとする。

「殺戮型はね、私のお父さんが開発したウイルスを悪用したから出来たんだよ」

使用目的は、パソコンなどのウイルスに対抗するため。
だが、梓と結衣の両親は、違う使い道を見つけてしまった。

「お父さんとお母さんが殺された理由はね、ウイルスなんだ」

そして、ウイルスを作る際に利用した、有紗の血液。


「…だから、私が全て終わらせようとした」
「尚更だ」
「え?」
「俺達をもっと頼れよ、馬鹿」

カイト達も頷く。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

闇にレクイエムを___一人じゃない。皆を頼ってよ

真実が追加された!…はず←

閲覧数:156

投稿日:2010/02/24 22:43:24

文字数:540文字

カテゴリ:小説

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