さて、塾があったので投稿遅れましたが、続きを行きます。
※注意
・カイメイ風味があります。・時代設定が、若干ズボラです。
・あくまで、私の想像です。キャラクターイメージが違う、というところがあるかもしれません。
・KAITO→海斗、MEIKO→芽衣子、となっています。
・一部ひどい目に遭ってるボカロがいます(制裁的に;;)。

以上のことが、OK!という方だけお読みください。





──翌日。

「‥う‥う~ん‥‥」

海斗は、ぐぐ~っと背伸びをし、大きなあくびをすると、辺りをきょろきょろと見回し、

「あれ~‥鈴‥ちゃん‥‥?」

金髪に蝶のかんざしをつけた少女の姿が見当たらない。

「どこ行ったんだろ‥‥」

もう一つ大きなあくびをしたそのときだった。ドタドタと、誰かが廊下を走ってくる音と、

「待ってよー!!」

という鈴の声のあとに、

「誰が止まるか、ばっきゃやろー!!」

という、よく似た少年の声が聞こえてくる。そして、ざっと部屋の障子が開き、その少年が入ってきて、すぐに乱暴に閉める。

「‥‥‥っ!!」

びくっとして、若干後ろに下がる海斗。

「あっれー?蓮ー!蓮君はどこに行ったのかな~?出てきなさい~」

その後ろの縁側では、鈴が首をかしげながら、すたすたと、海斗のいる部屋の前を通り過ぎていった。

「蓮ーっ!!」

声が遠ざかっていくと同時に、ふぅと、その少年がため息をついた。

──だ、誰、この子!?いきなり入ってきて?

鈴と同じ金髪、同じ瞳の色、同じぐらいの身長、同じぐらいの声の高さ、同じくらいの齢。

「あ、ごめんな!あ、あんたか、例の人探してる奴ってのはさ^^」

「き、君は一体‥‥?」

「あ、おれ?おれは、鏡音蓮!さっきそこ通っていったうるさい姉貴の弟。それと、暗号見せてくれる?あのわけ分からないやつの!一晩考えて解いてみせるから、なぁ?で、お前は?見たところ、気の弱そうな感じだけど?どこから来た?なんで髪青いんだ?」

一気にたくさんの質問をしてくる蓮に、海斗は、

「‥うっ‥えーっと‥‥その‥」

「なんだよ、情けねえな!その年で?」

──一応、年下なんだよね‥この子‥‥。なんでこんな気が強いんだろ‥‥。

まったく、ほんとにどっちが年上なのか分からない。

「し‥始音‥海斗‥‥」

「ん?声が小さい!なよなよするな!」

蓮がそう言ったとき、海斗は、ん?と何かを察知したように、スススッと端っこに移動する。

──嫌な予感がするんだけどな‥‥。

と、その直後、

ドガッとい鈍い音ともに、

「ここにいたぁっ!!生意気蓮め!!」

鈴の、鋭い飛び蹴りが、レンの後頭部に直撃。そのまま、蓮はドサッとこけてしまった。

──‥危ないところだった‥あのまま蓮君の前にいたら、僕まで道連れになってた‥‥。

今更ながら安心する海斗。

「‥ってぇな!暴力反対!!」

「あのねぇ、初対面の人、しかも年上の人に、質問攻めした挙句に、詰問するバカがどこにいるのよ!!」

「‥‥ちぇっ‥あいつ避けやがったし‥‥」

ぼそっと蓮がそう言うと、

「何か文句でも?」

鈴が、真上からにらみつけたもんだから、蓮は、びくぅっとして、

「い、いや、なんでもないです‥‥」

「分かればいいのよ?」

──‥鈴ちゃん‥弟君には強いし、容赦ないなぁ‥‥。

「ごめんね、海斗君。この生意気なバカは、私の双子の弟、蓮よ」

「‥だれがバカだよ‥‥(ボソッ」

「‥‥聞け!!(怒)」

鈴が蓮の耳を思いっきり引っ張る。

「‥いだだだぁっ!!‥‥すいません‥‥」

──‥‥なんか面白い双子の子たちだなぁ‥‥。姉弟かぁ‥羨ましいな‥‥。

そう思って、はぁ、と切なげにため息をこぼす海斗。それに気がついた鏡音姉弟は、はっと、けんかをやめて、

「あ、ごめんね、うんざりしちゃった?」

「ううん‥姉弟って‥羨ましいなって‥思ってさ‥‥その‥探している人が‥いつもお姉さん代わりだったから‥‥」

そんな海斗を見た蓮と鈴は、顔を見合わせると、

「あー‥お前‥えーっと‥‥たしか、始音海斗っつったよな?」

「私、そういう気持ちとか‥よく分かんないけど‥‥」

2人とも、こういう空気に慣れていないせいか、同じように口ごもっている。

「‥その‥確かに、家族みたいな存在がいなくなったら、どんなに苦しいかは分かる」

「えーっと‥それは‥つまり‥‥?」

「だから、おれが言いたいのは──」

蓮がその言葉の続きを言おうとした、まさに、そのときだった。

「きゃぁぁーっ!!」

若い女性の甲高い悲鳴が聞こえてきたのは──。


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

番凩・11 act1 騒乱・鏡乱の始まり

ふぅ、なんとか11話まで行きました。ちょっと、11話は量が多いので、act1,act2‥‥といくつかに分けて投稿します。

なんか、鈴ちゃんが強気で、蓮君が、姉に制裁くらってますが気にしないでください^^;
さて、何か事件が起きた模様ですが、お楽しみに~♪

閲覧数:287

投稿日:2010/04/02 17:44:56

文字数:1,943文字

カテゴリ:小説

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  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    今晩は!、続き拝読させて頂きました!

    蓮君、元気ですね~♪。海斗君、年上なのに、性格もあって、圧倒されっぱなしですね。そんな蓮君でも姉には頭が上がらない・・・。

    さて、この話はいくつかにわけているんですね、なるほど。

    そして、またもや事件発生!。

    楽しいお話、有り難うございます!。ではでは~♪

    2010/04/02 20:21:11

    • 愛夢☆ソライト

      愛夢☆ソライト

      >enarinさん
      全力でご拝読ありがとうございます!←(全力でて;;)

      はい、冗談はおいといて、私の中で、蓮君と鈴ちゃんは、力的には、鈴>蓮っていうイメージです
      で、その2人に、海斗は圧倒されっ放しみたいな‥‥。

      それでも、2人は協力的な感じですが‥といったところで、またもや事件発生!

      今まで、双子の威力(?)に圧倒されっ放しの海斗君でしたが、事件となると強い海斗君!ここからが本当に、本領発揮となるか?こうご期待!

      2010/04/03 09:37:26

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