*亜種・崩壊注意*

「にしても葉っぱが生えるとはね…マフラーなら聞いたことあるけど。」
 今更ながら妙に濃い緑の葉が気になる。
 もしかして一口アイスじゃたらなくて植物らしさが残ったとか?
「抜けたら光合成できなくて死んじゃいましたとかになったら怖いなぁ…」
 跳ねたり狭いとこに入り込んだりはしないが、万が一ということもある。
 風のうわさで双葉が生えた種KAITOがいるというのも聞いたが、本当だろうか…。

「ますたぁ、あれなあに? 」
 ふと、窓の外に鳥がいることに気付いた。
「ああ、雀だよ。」
「すずめ?」
 家から一回でた事あるはずだが、見なかったのか?あんなどににでもいる生物…

 一応聞いてみることにした。
「えっとね、ますたーまっててさ、わくてかさ、してたら、なんもね、みてなかった。」
 …ちょっと待て、どこで覚えたそんな言葉!
「えっと、わくわくして、わらって、えがおがぴかぴかのときにさ、いうの。おにいちゃんのさ、ますたーさんがさ、おしえてくれた。」
 …何教えてんだカイトマスター。
 しかし笑顔がピカピカ。子供らしい表現だ。

「でも即刻忘れるように。」
「なんでー?」
「…使ってほしくない。」
「なんでー?」
 使って欲しくないからだ。の、無限ループ。
 知りたいお年頃もわかるが、それ以外に理由がない。

「雀のこと聞いてるんじゃなかったのか。」
「あ。」
 一つの事を考えるともう1つは忘れるらしい。利用させてもらうか。
 動物図鑑を開いて、こうかいした。
「いっぱい!これはー?」

 こういうやつだった。

 前も歌を歌って他も他もと強請られ奴が寝る間で寝させてもらえなかったではないか。
 諦めて、その頁の説明文を読み上げる。他の頁を強請られる前にアイスで釣らないと一冊読まされてしまうだろうな。
 そういえば鳥って植物食うけどこいつの天敵だったりしないだろうか。

「おそとでさ、ちかくでみたい!」
「あー・・・、ほら、雀もどっかいったし、また今度な。」
「ほんとだ…」
 落ち込んでしまったが、カラスにさらわれかねないサイズだし…正直、外に連れていく勇気が出ない。
 買い物の時は何も考えてなかったがすごく危ないことだったんじゃないか?

(虫籠に入れとけば安全か?いや…なんか可哀想だな。)
 とりあえずPCをTV鑑賞モードにする。しばらくこれで我慢してもらおう…
「これなにー?」
「犬。」
 ああ、知らないことが多すぎてうかつなことができない。

 とりあえず葉っぱが抜けないようにする対策と、お散歩する方法を考えようと思った。

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「亜種注意」手のひらサイズの彼 その⑧「KAITOの種」

http://piapro.jp/content/?id=aa6z5yee9omge6m2&piapro=f87dbd4232bb0160e0ecdc6345bbf786&guid=onにて。
ふと二葉の子がいる情報入手したのですが本家様をまだ見つけていないのですよ。
葉っぱ問題はどうなることやら…

閲覧数:98

投稿日:2009/12/26 15:11:36

文字数:1,093文字

カテゴリ:小説

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