魚を掴む手のひらみたいに
それは私には温かすぎて
長くここにはいられないと
身体は海へと逃げていく

愛されたいと願うくせに
誰かを愛する勇気も元気も
「あなたがあなたであること」を
許せる余裕(やさしさ)も

きっと慣れてしまったんだ
この海の広さに
どこまでも続くひとりの世界に
寒くて 寂しくて
でも誰かと笑うだけで
ちょっと火傷してしまう
こわいな


私の身体に合わないとこを
ひとりひとつずつ見つけるたびに
長くここにはいられないと
逃げ出していたら いつの間にか

誰も周りには いなくなってた

愛されたいという願いが
未来の音色に想いを託して
「私が私でいること」を
誰かに知ってほしくて


誰のことも愛さず人気者になれる
くらいの才能があれば
なんて愚かな願い 今日も抱えたまま
遠くから 信号(シグナル)を送ってる

きっと衰えてしまったんだ
熱逃がす機能が 誰かの言葉飲み込む器官が
快くて 心地よくて
また私を弱らせて
ちょっと火傷してしまう
(ちょっと咳が出てしまう)
ちょっと火傷してしまう

こわいな


魚を掴む手のひらみたいに
それは私には 温かすぎて
ひとり 海へと 逃げ出しても
やっぱり私には必要でした

また熱を求めて ここに帰るのでした

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

絶海の挽歌 歌詞

無色透名祭に投稿した曲です!

閲覧数:140

投稿日:2022/08/01 01:57:28

文字数:542文字

カテゴリ:歌詞

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