一方、KAITOとルカはMEIKOの部屋にいた。
 「二人に集まってもらったのは、沢口さんと雅彦君のことについて、ミクに話を聞いたから、そのことに関する話よ」
 「それで、ミクは雅彦君のことについて何か話していたかい?」
 「ええ、雅彦君は沢口さんのことについて、悩んでいるのは話したけど、悩みの内容は話せないんですって。ただ、話した方が楽になるのは分かっているらしいわ」
 「それで大丈夫ですの?」
 心配そうにルカがいう。
 「ミクは沢口さんにそのことで相談にいったらしいわ。そうしたら、沢口さんから、雅彦君が話せないことを前提に何ができるか考えたほうが良いってアドバイスをもらったらしいわ」
 「…雅彦君も、そうやって頑固な所があるのは、本当に何とかならないのかしらね」
 ルカがため息をつく。
 「雅彦君が話せない理由は二つ。一つは自分の弱さのせい、もう一つは話すことでみんなに心配をかけたくないかららしいわね」
 「雅彦君も水くさいな、家族の悩みはみんなで話し合ってみんなで解決してきたことだし、一緒に悩みを解決してきた雅彦君本人もよく分かっているはずだけど…」
 KAITOもため息をつく。
 「そうよね、ひょっとして雅彦君は、まだ私たちに対して引け目を感じているのかしら?」
 「めーちゃん、雅彦君と僕たちが家族になって、もうどれだけたっていると思っているの?」
 「そうだけど、雅彦君は私たちに対しては、いつも自分は一歩引いた感じに考えているし、態度も同じような印象は受けるわ。対等に考えているのはミクくらいなものね。そのミクが相手でも、雅彦君は家の外だと一歩引いているように感じるわね」
 「確かに、それはあるかもしれないな」
 「今後、そのことについては、なおしていかないといけないですわね」
 「ルカのいうとおりね。雅彦君の意識が変われば、雅彦君は私たちと本当の意味での家族になれると思うわ」
 「そうだね。こんな時だからこそ、僕たちは雅彦君をしっかりと支えてあげないといけない。そして、その上で、雅彦君の意識を変えるようにいって、それと同時に僕たちの意識も変えるようにしないといけないと思うな」
 「そうですわね。雅彦君が私たちより一歩引いた感じに感じているのを分かっていながら、何も変えようとしなかった私たちにも責任がありますわ」
 「そうね。だから、今回の機会は良い機会だから、これを機に変えてしまいましょう。そうすれば、この家は雅彦君にとって、もう少し居心地の良い所になるはずよ」
 「そうだね。雅彦君はそう考えているとなると、やっぱりそこは変えていかないといけないと思うな」
 「それじゃ、この件については、各自必要なことを考えるとしましょう。…話を変えるけど、やっぱり雅彦君にとって、沢口さんは特別なのかしら?」
 「そうだね。雅彦君の立場を考えると、最初にアンドロイドの体を持った人間で、沢口さんは最後までアンドロイドの体を持たなかった人だから、立場が真逆だね。きっとそのこともあると思うな」
 KAITOが理由を推測する。
 「そうですわね。きっと雅彦君は、こんな時が来ることは薄々感づいていたと思いますの。だからこそ、沢口さんは特別なんだと思います。私たちも雅彦君にとって特別ですけど、それとは少し意味合いがことなると思いますわ」
 「そうね…、ともかく、私たちと雅彦君の意識を変えることについては、各自で考えることにしましょう。良いわね?」
 「分かってるよ、めーちゃん」
 「分かりましたわ」

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初音ミクとパラダイムシフト4 3章23節

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投稿日:2017/03/09 22:24:26

文字数:1,469文字

カテゴリ:小説

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