#5-4「みんなで食べるものだから」



料理班:メイコ、ルカ、がくぽ



キッチンに立ったがくぽは1つだけ、どうしても気になることがあった


「…メイコ殿は食器を並べてもらえたら、それでいいでござるよ」

「え?どうして?」


がくぽは気になっていた


「あ、いや…その…メイコ殿、疲れてるかなと思って」

「大丈夫よ!みんなで準備するっていったじゃない」

「そうでござったな。でも…その…いまから作る料理は、みんなが食べるものでござるから…」


がくぽはそこまで言ってしまったと思った


「あー。なるほど。私に料理なんて出来るわけないって思ったんでしょ?!」

「す、すまないでござる!ゆるしてほしいでござる!」


がくぽは鉄拳制裁を覚悟した


「ふん!みてなさい!私だって料理くらいできるんだから!」


フラグだ!
がくぽはそうとしか思えなかった



しかし…実際は
トントントントンと包丁のリズムもよく、手際良く調理していく


「メイコ殿、意外に上手でござるな」

「あぁん?意外?」

(しまった!)

ガンッ!!

「す…すまないでござる…あやまるでござる」


がくぽは頭のたんこぶをなでながら、メイコの料理の腕前を疑ったことを詫びた


「でも、これで思ったよりも早く料理が出来そうでござるな」





がくぽがそう思ったのもつかの間、ルカの方を向いたときにギョッとした

そこにはフライパンの上に乗っている、何やら大きな黒い塊があった


「ル…ルカ殿?それは一体なんでござるか?」

「これですか?これは見ての通りマグロのお刺身ですよ」





………どこが?
どこが見ての通り?
あきらかに黒い塊にしか見えませんが?

というか、マグロのお刺身をなぜフライパンにのせているのですか?
それはすでにお刺身というジャンルから、大きくずれてしまっていませんか?


これには、さすがのメイコもひいていた

そう言えば、食事の当番は、いつもミクかがくぽのどちらかだった

これまで、ルカが料理しているのを見たことがなかった



ここにきて、まさかの地雷!

ルカがこんなに料理ができないなんて、一体、だれが予想できただろう


「ル…ルカ殿~。ルカ殿は食器を並べてもらえるでござるか」

「はい。わかりました」


ルカは笑顔でそう答えると食器棚の方へ歩いていった

その隙にがくぽとメイコは謎の黒い塊を袋にいれて密封し、ごみ箱に投げいれたのだった


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

みんなでボーカロイド観察(仮)#5-4

まさかの出来なさそうな人が出来て、
出来そうな人が出来ないというギャップww


さて、今回は初!新入居者編、完結!
というわけにはいかなかったので
次回(#6-1)からもこの続きですwww

いってみれば、今回の#5は前編ってことでww

閲覧数:611

投稿日:2011/12/17 02:03:55

文字数:1,051文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    想・定・外!!

    ルカさんの器用なイメージ総崩れww
    別の意味で見事なりしるるさん!!www

    2011/12/18 14:56:19

    • しるる

      しるる

      ルカのイメージを逆手に取った戦略ですww

      ルカが何もかも完璧だとツッコミ専門になってしまうと思いまして…ww
      しかも、個人的に彼女はおとなしいイメージもあるので、ツッコミとしても使いづらく…ww

      結果、このようなことにwww
      アドリブだからこそ生まれる、その時のひらめきを大事にwww

      2011/12/18 20:50:23

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