橘香る 夏の暮れ
夕を告げる 蝉時雨
絵合わせしつつ 貴方を待つ

今宵も一人で 閨に入り
池に灯る蛍 消えてゆく

白瑠璃の器 私のよう
香<あなた>がなければ 飾り物

貴方が名付けた 紫苑の花
傍にいないと 枯れてしまう
一人で過ごす 夜にしないで
悲しく散ってしまう 花弁になる

白檀の香り 薄紅の紙
夕顔添えている 恋の文
愛しい方は 他の場所に 

陽炎のように 揺れ動き
驟雨が心 濡らしていく

蔓の蔦で 指を結い
私の花<きもち> 届けたい

貴方の元へと 紫苑が行く
初めての我侭 受け止めて
涙で濡らす 花弁でなく
傍で咲き誇る 花になりたい

椿が咲き 桜が咲き
花が舞う季節を 巡っていき
貴方は 紫苑を覚えていますか

私に似合うと 髪に挿し
紫苑の花に 笑みを零し
貴方の傍にいるから どうか
私を忘れず 愛してください

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

紫苑恋歌

初めての投稿なので、色々と変でしたらすみません…。
イメージ的には源氏物語の紫の上(結婚したての時くらい)を思い浮かべつつ書いてみました。



リンを意識しつつ書きましたが、ミクの方が似合いs(ry

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投稿日:2008/02/21 04:18:38

文字数:377文字

カテゴリ:その他

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