曲名:ラジオ・パラドックス (Radio Paradox)
作詞:Kerororo(K)
もしも~ 明日世界が終わるなら~
moshimo~ ashita sekai ga owaru nara~
空はきっと 眩い紅い花~~~
sora wa kitto mabayui akai hana~~~
もしも~ 海を分かつ者がここに生まれたら~
moshimo~ umi o wakatsu mono ga koko ni umaretara~
空っぽのポケットでも 彼岸へ渡れるだろうか
karappo no poketto demo mukou e watareru darou ka
遥か曼珠沙華の咲き誇る 三途の川を~~~
haruka manjushage no sakihokoru sanzu no kawa o~~~
放てよ~ 弾丸が七色の果実を撃ち抜く~~
hanate yo~ dangan ga nanaiiro no kajitsu o uchinuku~~
青緑の汁が 大空に飛び散って
aomidori no shiru ga oozora ni tobichitte
陽光を貪る害虫どもが 零れ落ちてゆく
youkou o munasaboru gaichuudomo ga koboreochite yuku
遠くの鐘の音 僧侶たちの読経~~
tooku no kane no ne souryo-tachi no dokkyou~~
輪回の時間!~ 巡り来る四季にサヨナラを~
rinkai no jikan!~ megurikuru shiki ni sayonara o~
生老病死も 邪魔できない
shouroubyoushi mo jama dekinai
誰も止められない ただの喜劇さ~~~
dare mo tomerarenai tada no kigeki sa~~~
轟音の列車に飛び乗れ!~ 唯一のホームへと向かう~~~
gouin no ressha ni tobinore!~ yuiitsu no ho-mu he to mukau~~~
青緑の花が瞬き~ 場所の方向を指し示す~~
aomidori no hana ga mabataki~ basho no houkou o sashishimesu~~
席に座れば無形の影が群がり~ 満員の車内に~~
seki ni swareba mukei no kage ga munagari~ man'in no shanai ni~~
静寂を破るアナウンス――「終着、きさらぎ駅」~~
seijaku o yaburu anaunsu -- "shuuchaku, kisaragi eki"~~
目玉の群衆を押し分け~ 下車すれば立ち込める霧~
medama no gunshuu o oshiwake~ gesha sureba tachikomeru kiri~
まるで「おかえり」と――歓喜の渦が巻く~~
marude "okaeri" to -- kanki no uzu ga maku~~
壊れたプレーヤーは 文明を讃え続ける~
kowareta pure-ya- wa bunmei o tataetsuzuku~
伝説でも寓話でもない かつて在った故郷~~
densetsu demo guuwa demo nai katsute atta kokyou~~
最期の時まで 無数の物語を流し込んで
saigo no toki made musuu no monogatari o nagashikonde
血塗れの涙と 髪の毛で編まれたカセットテープ
chimanako no namida to kaminoke de amareta kasetto te-pu
床へ滴り落ち 歯車を狂わせる
yuka e shitadoriochi haguruma o kuruwaseru
最期の瞬間の轟音が!
saigo no shunkan no gouon ga!
刹那の文明の叫びを 掻き消してゆく~~~
setsuna no bunmei no sakebi o kakikeshite yuku~~~
ラジオ・パラドックス (Radio Paradox)
【作品解説】
本作『ラジオ・パラドックス』は、2011年から2026年に至るまでのボカロ陰鬱・異質流派(界隈曲)における「約15年間の歴史的変遷と美学」を1つのモザイク画として編み上げた、ロストメディア風のコンセプト解体詩です。
物語は2011年頃のクラシカルな「終末論的和風幻想」から始まり、2015年頃の「毒ポップ・猟奇童話」の色彩暴力、そして2022年頃に全盛期を迎えた「2ch都市伝説(きさらぎ駅)と不気味な視線(リミナルスペース)」へと、時代の痕跡をなぞるように地続きに変貌していきます。
最終段落(アウトロ)では、それら全ての断片的な記憶が、人類滅亡後の廃墟で「血と髪の毛によってショートした壊れたカセットプレーヤー」が最期に過負荷を起こしながらランダム再生・ループしているという、シニカルでアナログホラー的な多重構造(パラドックス)として収束します。
言葉の持つ圧倒的なビジュアルの圧迫感と、去人性化された機械の悪意の調和を、クリエイターの皆様の自由な音楽直感で解体していただければ幸いです。
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