--次の日--

私は、昨日リンさんが言った、『今までもずっと、そうだった』という言葉が気になりつつ、使用人室の私のロッカーを開けた。
「…え?」

ロッカーの中をみて、思わず出てしまった声が、誰もいない部屋に響いた。
その中には、なぜかいつもおいてあるものが何も入っていなかったのだ。

私は、使っていないロッカーと間違えたのかと一瞬思ったが、自分が持っている鍵でロッカーを開けたことに気がつく。
誰の仕業かは、なんとなくわかる。
…きっと、リンさんだよ、ね?

でも、昨日『仲良くしよう』って言われたばっかなのに、どうして…?
しかし、時間がなくなってしまうので、そんなことはあまり気にせず、とりあえず、ロッカーの中にあるはずのメイド服などを探す。


--10分後--

ない。
使用人室の中には、どこを探してもない。

どうしよう…。私の仕事始まる時間まであと5分しかない。
「ルカさんにいって、予備のメイド服を借りよう…」

私がルカさんを探しに行こうとすると、絶妙なタイミングでルカさんが使用人室に入ってきた。
「あら、どうしたのですか?ミクさん、そろそろ仕事の時間なのでは…?」
「あの、それが、ロッカーを開けたら、中に何も入っていなくて…、服が、ないんです。なので、あの、予備の服を貸してくれませんか?」

私が少し下を向きながらそういうと、ルカさんは小さく声をあげた。
「えっ?」

それはすごく不安そうな声で、前にも同じようなことがあったように思えた。


トライアングル * 第11話 *


「うっわ、ヤバい!もう30分も時間過ぎてるじゃん!クオの部屋の掃除急がなきゃ、次の仕事に間に合わない!」
廊下の端にある大きな時計を見ながらこんなことを言って、掃除道具を抱えながら、長い廊下を足早に歩く私。

結局服は見つからなかったため、ルカさんに言って、予備を借りた。
準備は急いだけど、色々やることがあるから、服を借りてから30分も遅れて仕事に入った。
…とういうことで、ちょっとマジで最悪なことに、約1時間ほど仕事をすっぽかしたから、本当に急いでやらないと、残業になってしまう。

そして、クオの部屋の前まで来ると、一度呼吸を整えてノックをする。
 コンコンッ

「失礼します。お部屋のお掃除に参りました」
そういって、部屋の中に入り、静かに扉を閉めると、私は大急ぎで掃除の準備を始めた。

もう2時。掃除は1時間半くらいはかかるから、、って、えぇ!?
おやつの時間に完っ全に間に合わないじゃん!
運ぶのは私だけど、遅くなっちゃうといれたてコーヒーとか冷めちゃうし…。

どうしよう。

すると、クオがため息をしながら私に言った。
「仕方ねぇなあ。手伝ってやるよ」
「え…、なんで?」

「時間ねぇんだろ!」
「ありがとっ」

私は差し出されたクオの手に、ほうきを渡して言った。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

トライアングル * 第11話 *

トライアングルも早いことで10話をすぎましたよ><

読んでくださっている方がとっても少ないのは知ってるんですけど…
そんなことは全然気にしませんww

少しでも読んでくれている人がいるのならば
それだけで奇跡なんですから!!!!

閲覧数:144

投稿日:2012/04/27 19:31:51

文字数:1,204文字

カテゴリ:小説

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  • しるる

    しるる

    ご意見・ご感想

    ご主人様にやらせるなんて!メイドとしてどうなんだ!ww
    誰が悪いかというと…クオだ!
    どうして、急いであせっているミクの姿を長くみていたいと思わないんだぁ!www←

    しかし…服がなくなったのは。。。
    ほんとにリンちゃんのせいなのかな?

    2012/04/27 21:44:38

    • 亜梨亜

      亜梨亜

      ホントだよね!
      クオもミクのこと長く見てたいとか思わないものなのかね?w

      うーん、、どうしようかなぁww
      服がなくなった理由はまたかなり後日に…

      2012/04/28 16:25:31

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