お昼休み、カイトと二人。リンちゃんとレン君は先生に呼び出しくらって今日は来ないらしい。
「なあ、ミク」
「何?」
「お前昨日、レンと何話してたんだ?」
「え!?」
私は飲んでいたお茶を吹いてしまった。
「お、おい、大丈夫か?」
「うん・・・。ごめん、大丈夫」
「・・・その反応、昨日何かあっただろ」
カイトが真剣な目で聞いてくる。だけど話すわけにはいかないよ。レン君との約束だもん。
「何もないよ」
「じゃ、何話してたんだ?」
うっ・・・ソレ聞かれちゃお終いだよ~!!
「カ、カイトには関係ないことだよ!!」
「じゃ、その唇の傷は何?」
は?傷?そういえば、昨日から痛いと思ってたらこれだったんだ。ってか何かいいわけ考えなきゃ!!
「・・・・・・・・」
「レンとキスしたの?」
「えっ・・・」
言い当てられて驚いた。
「したの?」
カイトの視線が私を捕らえる。逃げられない。
「うん・・・・・」
ごめん、レン君。
「そう」
「「・・・・・・・・・」」
「ミクはさ、レンのこと好きなの?」
「え!違うよ!!私はがくぽ先輩が好きなんだからっ・・・」
「うん、知ってる。じゃあ何でしたの?」
「・・・・したんじゃないよ。されたんだよ、レン君に」
「じゃ、どうして逃げなかったの?」
「だって逃げられないじゃない!」
「どうして?それともミクは、好きでもない男と大事なファーストキスする子なの?」
ファーストキス。そうだ、私、ファーストキスだったんだ・・・・。
「違う・・・。私、逃げようとしてけど・・・・、レン君の力が強くてっ・・・・・、私っ・・・・・!」
思い出したら、涙が溢れ出してきた。
「怖かったんだよな?」
カイトが私を優しく抱きしめた。カイトの胸はとても温かかった。私の一番安心する場所。
「っっカイトぉっ!・・・私・・・こわか・・・った・・・ふぇ・・・こっ怖かったよーーー!!」
私はまるで小さな子供のように泣きじゃくった。だって、カイトの側にいると、自然に泣けてしまうんだもの。
「落ち着いた?」
「うん、ごめん」
「いいよ」
そう言ってカイトは優しく笑った。
「なあミク」
「何?」
「キスしていい?」
そう言うとカイトは私に優しくキスをした。
「カイト?」
「嫌だった?」
「・・・・・・。いきなりの事なんで、いいも嫌もわかんないよ・・・・。」
「そう、じゃ俺行くわ」
「うん」
・・・・・。何でカイトは私にキスしたんだ?ハっ!まさかレン君に対抗してるんじゃ!?・・・・でも、全然嫌じゃなかった・・・・。
嫌じゃなかったよ。カイト。
放課後、たまたまがくぽ先輩を見つけた。
「がくぽ先輩!」
できるだけ可愛く呼んでみた。
「・・・・・・・」
あれ?聞こえなかったかな?少し近づいて呼ぼうと思ったら、がくぽ先輩は寝ていた。
「あれ?君がくぽの知り合い?」
「はぁ・・・」
がくぽ先輩のお友達かな?
「そいつ寝るとなかなか起きないんだよ;俺がついててもいいけど部活あるからさ~。悪いけどがくぽが起きるまでみててくれる?」
「えっいいですけど」
「マジ?助かるわ~!じゃ、俺部活いくからよろしくな!」
・・・・テンション高い人だったな。
「がくぽせんぱ~い、もう放課後ですよ~?」
起きない・・・;よしっほっぺでもつねってみるか!
うに~
「全然起きないよこの人・・・:」
それにしても、やっぱり綺麗な顔だな・・・・。うわっ、まつげ長い。私より長いんじゃないのか?
こんなにカッコいいんだから、彼女いたっておかしくないよね。それでも私、諦めませんからね、がくぽ先輩。
またがくぽ先輩の頬をつねってみる。
「起きない・・・・・;」
これだけやっても起きないんだったら・・・・・
「・・・・キスしてもバレないよね・・・・?」
私はそっとがくぽ先輩にキスをする。
一回じゃ足りない。そう思ってしまった。
もう一度顔を見てから、次は深く深くキスをする。
大好きです。がくぽ先輩。
コメント2
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ご意見・ご感想
ばかぷりんす。
その他
はい、タイトルが「キス」なんで・・・。書いてて恥ずかしかった////
読んでても恥ずかしくまりましたか。
コメントありがとうございました^^
2009/07/26 10:48:53
ヘルケロ
ご意見・ご感想
ヘルフィヨトルです。
今回は読んでてキス満載でしたね
恥ずかしくなる気持ち分かります。
私も書いてて自分で顔が赤くなることがありますから^^
2009/07/26 06:34:53