・・・一人なんて当然だと思ってた
だってそうでしょ?君に出会うまでは誰もいなかったんだもの
そう、君が私の日常を奪い去ってしまった前はね
・・・ねぇ、今君はどこ?



なんだろう?
君の足跡なんてとっくに消えちゃったのに
雨粒の音一つ、また一つが私の心にぶつけて来るの
空を覆い切れるだけの数なのにどうして私は耐えられないのかな?

君が笑って、私も微笑んでた頃は灰色さえ眩い色だったのに
今は天辺から爪先まで真っ暗よ
ねぇ、君には見えるよね?今、私は笑ってるの?
ねぇ、答えてよ その分厚い雲(カーテン)を開けて

・・・一人なんて平気だと思ってた
だってそうでしょ?君だって最後の最後は一人だったんだもの
そう、君が私の痛みを背負い消えてしまった後にね
・・・ねぇ、今君はどこ?



どうして?
私は君のために何も出来やしないのに
捨て猫の憐れみ?それともただの自己満足だったの?
君が差し伸べていた手を掴むだけの勇気さえなかった私なんだよ?

私が泣いて、君は抱きしめてた頃の温もりを取り戻せたら
私の震えも止まるでしょう
ねぇ、君もこうだったの?あの時、君も震えてた?
ねぇ、聞こえるんでしょう? 天国(そこ)のベッドの寝心地は如何?




最初で最後で最悪の君との喧嘩
我侭のばかりで身勝手な私の嘆きに
君の曇った表情
結局耐え切れなかったのは私で、
不器用な呼び出しに君は答えようとしてた
三日ぶりの待ち合わせ
時間はとっくに過ぎてるのに、どうして?
待ち切れず君の家まで足を運んだ
町の外、古くてぼろぼろの廃家
人なんて通りすがりもしないその場所が騒いでた
耳を塞ぐのはサイレンの音で、
鼻を突くのは鉄の匂い、
目を焼きつくのは真っ赤な血
私は渡せなかった人事だけを口ずさむ





「ごめんなさい」





ありがとう
私は礼なんて出来なかったし出来ないけど
この無駄な一言、それを繰り返すことが罰なら受けるよ
その言葉として君のか細い手を包む手袋を紡ごう

私はずっと歌って、君はずっと聴いていてくれればいいの
そしたらきっと空が晴れるから
ねぇ、君もそう思うでしょ?今、君は笑ってるの?
ねぇ、ちゃんと見てて? ちょっとばかり遠いステージで歌うから


・・・一人なんて耐えられないよ
だってそうでしょ?君は今私の傍に微笑んでくれないもの
だから、君が与えた耐えない痛みでずっと歌わせて
・・・ねぇ、今君はどこ?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

送別歌

雨の日、雨粒につぶられても、ただ空を見上げる少女の姿

閲覧数:37

投稿日:2009/06/24 21:45:22

文字数:1,022文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました