~中学生2年の夏の出来事~
「リンさぁ、天使なんて存在するわけないじゃん!何本気になって訳わかんない儀式してるのよ」
クラスの皆にバカにされたってかまわない。
「リン!遊ぼうよ~」
「ごめん。今、勉強中」
「あっ、そう」
何で皆、いつもは私に興味がなく話しかけたり遊ぼうとしないのに私が何か不思議なことをやりだすと邪魔するの?
あちこちから飛び交う「リンっ!」って言葉。1学期のときのリンがもしここにいたらどんだけ嬉しいことだろうと思う。
リンは、『天使or悪魔を呼ぶ魔道書』のページをめくり、書いてあることを頭に全て暗記する。
完全記憶能力という能力をもっているっていっても覚えてられるのは1週間が精一杯でも忘れちゃうのは本とか必要ない記憶だけだから忘れてもどうってことない。
「リンさん?朝読書専用の本以外の本はもってきてはいけないと先生に言われましたよね?」
リンの机の前に女子が5人近く集まってきた。
「ええ、それが何か?」
「先生に言いつけますよ?」
「それだけ?私は今忙しいの」
リンは本を読みながら無表情で話す
「その態度がむかつくのっ!」
そういうと女子の1人がリンの本を奪い取る
「ねえ、この事件知ってる?」無表情でリンは話を続ける「1年前、傷害事件などを起こした10人の男子生徒たちが突如重傷で自分たちの家に帰ってきたって話」
「知ってるけど・・・、何はなしをすりかえようとしてるの?」
そんな言葉は無視をしリンは話を続けた
「それ、重傷にしたの私。言いたいこと伝わった?つまりは本気をだせば貴方たちを死に追いやることも可能なの、だから本を返してくれる?」
その話が終わってみんなの顔をみると血の気が無くなったように顔が青ざめていた
「ほ、本をお返ししますね・・・け、喧嘩はくれぐれもしませんように・・・その事件については先生方はし、知っているのですか?」
1番最初に声を掛けてきた子が、がたがた震えている
「知っている。だからわたしが喧嘩をしたって話をきくと先生が慌ててとんでくるの」
放課後、私は屋上に出てチョークで魔法陣を書き始めた。
「悪魔の書を参照、まったく魔法は便利なのか便利じゃないのかわかんないな」
はあ、とため息をつきながらもかいていく。
「次に天使の書を参照、悪魔の書の魔法陣の上に書くっと」
本を見なくても書けるのがなんとも嬉しい。見る手間が省けるから
「完成っと」
リンが書いた魔法陣が光り輝いたと思ったら一人の少年が出てきた
「まったく、オレを呼ぶとはな、お前どうかしてんじゃねぇか?」
格好は何というか黒いワイシャツッぽいやつで襟元が赤く赤いチェックの短パンに黒いマントに髪型は前髪がイガイガで後ろ髪はちょいと結んである男の悪魔だ。
「まったく私が用があるのは天使の方!何故に悪魔なんですか?」
「お前、まず最初に天使の書を書いた後に悪魔の書を書くんだぞ?」
続く
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