A
振り返らない背中
呼ぶ声が聞こえないように
揺らいだ影は長く
心はトクン…と揺れた

B
ほろ苦い紅茶の味に似ているね
強く残った香り立つフレーバーとか
染み渡る角砂糖の甘さとか
痛いほどそっくりなんだ

S
春色の風運んだ始まり合図
儚く散った千の欠片
眩い街で突然見つけた出逢い
とても短い恋だったけど
過ごした時間想いは
嘘じゃないんだ

S'
話した言葉小さな約束さえも
大切にしたい宝物
他の誰より特別と思えたから
後悔するハズはないのに
不思議なくらいに涙は
止まらないんだ

A
振り返らない背中
靴音は遠く響いて
掠れた声はついに
喉の奥底へ消えた

B
蜂蜜を溶かしたような夕陽は
小さくなる輪郭を隠してゆく
あと少し後ろ姿を見ていたい
最後まで大好きだから

S
金色染まるこの場所で終わる恋は
とても幸せな恋でした
初めて知った気持ちと同じくらいに
溢れる涙やまないけど
不思議なほどに心は
清々しくて

S'
黄昏沈み出す街の中で誓う
また新しい恋をしよう
頬に落ちる大切な想いの粒を
指先でひとつ拭い取り
眩しい夕陽に背を向け
さあ歩き出そう