蹄の音を響かせ　草原を駆ける弓兵
混沌の戦の中で　狙うその首の名は「政」
蘇秦の合縦にて集いし　韓・趙・斉・燕・魏
五国と共に戦場進み　新を落とせと続けども

兵（つわもの）は敗れて　天下を統べる「政」
後にその男名を残したるは「始皇帝」

胡服騎射の一斉掃射は　蒙恬（もうてん）防戦作戦に敗れ
オルドス地方から行かんとすれど　それを阻む万の里の壁

始皇帝即位の翌年　反逆者から勇者に
東胡と月氏を下し　名を轟かせる　冒頓単于（ぼくとつぜんう）
「我に続かぬ者は射る」と駿馬に乗り駆け上る
劉邦に辛酸をなめさせ　漢（おとこ）に復讐の火を灯す

武帝が将軍の　衛青・霍去病（かくきょへい）
彼らの武力に　押されて西へと退く帝国

武帝の西域都護府が置かれて　前年単于の分裂始まり
帝国東と西に分かたれて　草原の覇者の行く末は？

東漢に下り　王莽（おうもう）・光武帝
彼らへの怒り　その最中南北分裂

北は鮮卑（せんぴ）に単于を討たれて　南は再び漢へと下り手
五胡十六国の「胡」の一つへ　生き延びその血は皇帝へと

冒頓単于の最盛期以降　草原の覇者は分裂し続け
かつての勢力衰えはするも　中国の歴史にその名を刻む

北の末裔の行方は紛糾