深い深い闇の中。
自分の姿も見えない。
そのずっと先にマスターの姿を見付けた。

追いかけようとしても姿はどんどん小さくなっていく。


”マスター…?どこ行くの…?”

マスターは振り向く事もせずにどんどん先に行く。
追いかけても追いかけても距離は縮まらない。

”マスター…ねぇ…マスタぁぁぁー…!”



私は叫んだ。














「…ん…リン!起きろ!いつまで寝てんだ!」

私はその声で目が覚めた。

「…レン…?」

声の主はレンだった。
さっきのは…夢?

「まったく…いつまでも寝てるなよ…マスターだって待ちくたびれてるぞ。」

そう言ってレンは手を差し出してきた。
私は自分がまだカプセルの中にいる事に気付いた。
レンの手を取り、カプセルから出た。

「…そうだ!マスターは!?」

「な、なんだよ…マスターなら向こうの部屋でリンが起きるのを待ってるよ。」

それを聞いて私はマスターのいる部屋へ走った。

「おい!ちょっ…リン!?」






「マスター!」

私は勢いよく部屋に入りマスターを探した。

「リン…?」

マスターは驚いた顔をしていたが、私は構わずマスターに抱き着いた。

「どうしたんだい?」

「マスターがいなくなる夢を見たの…」

「大丈夫だよ、私はいなくならないから…」

そう言って私の頭を撫でてくれた。

「リン!いきなり走るなよ!」

レンが今頃部屋に入ってきた。

「マスター、リンのやつどっかおかしいんじゃないの?」

「おかしくないもん!」

「二人とも調子良さそうだね。」

笑いながらマスターが言う。

「ぶー…」

気が付いたら胸の不安は消えていた。

「今日は帰ったら二人に紹介したい家族がいるんだよ」

「家族…?」

私は頭を傾げた。
レンも不思議そうな顔をしている。

それを見たマスターは微笑みながら説明してくれた。

「お兄ちゃん!」

「アニキか。」

帰り道、私達は新しい家族の事を話しながらはしゃいでいた。

どんな人なんだろう?
どんな声をしてるんだろう?
優しいかな?
カッコイイかな?


そんなことをたくさん考えていた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

VOCALOID-7『鏡』[小説]

はいはい。
続きの投稿です!
間空いてしまいましたすみません…!
6から2ヶ月も空いた…orz


今回は鏡音リンのターンです!
レンちょこっとしか出てない(笑)

大丈夫!
ちゃんと出すから!



それではまた次回!

可能だったら今月中には…!

閲覧数:117

投稿日:2009/11/17 12:49:31

文字数:913文字

カテゴリ:小説

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