欠片月　砕かれる夢の末路　知らないまま
波　漂い待つ　雲　途切れた先　光

水面鏡　揺れて　誘う（いざなう）　遥かな　世界
星が煌めいて　鱗の反射

指先　兆しの音色　触れる
一度きりに　焦がれていた時間へ募る想い

犠牲と希望　秤にかけたこと　決意の歌を奏でたことも
悔やみはしない　水音の響きに別れを告げても
心が求めてる　会いに行きたい　あなたに

真実は　不自然を拒んでいる　歪みを正せと告げている
運命（さだめ）　迫ってくる明日

始まりに戻すと　託されたこの鍵など
向けることもできるはずがなく

零れた涙は　誰を癒す
叫ぶ声　駆け出す足持たず　誰を呼べるの

誰より強く　想う心今は　悪意に成り下がる　悪夢
すべてよ終われ　この望みに撃たれるというのなら
優しさに満ちた微笑み残っている　儚くも

たったひとつ　胸に抱いた心
私とあなた　確かに交わした　瞬間だけ　どうか覚えていて
積み重ねることはもう二度と出来ないと
最後の蝶が舞う

ライセンス

深海

リア嬢

cotohaさんへの投稿作品。
http://piapro.jp/content/mgke7bqfry8izysg

人魚姫視点の物語。
辿々しく言葉を使っていた人魚姫が女性へと変化する過程を含みつつ、テーマとされていた「夜、海、人魚姫、蝶」をすべて押し込んでみました。
１番では心ときめく恋をして、２番では愛することを知った人魚姫です。
王子と人魚姫だけでなく、こっそり人魚姫の姉たちを匂わせているのですが…伝わるでしょうか。